大使館発邦人安全情報
シーア派宗教行事に関する注意喚起
平成28年11月20日
在バングラデシュ日本国大使館
11月20日及び21日は、シーア派の宗教行事であるチェヘラムに伴い、ダッカ市内にて集会及び行進が実施される予定です。このような宗教行事はテロの標的となり易いことから十分な警戒が必要です。行進や集会等の関連行事には不用意に近づかないようにしてください。
1 11月20日及び21日は、シーア派の宗教行事であるチェヘラム(「Chehlum」殉教者フセインの命日後40日を祝う行事)が実施されます。ダッカ市内では、以下の日程にて集会及び行進が実施される予定です。
(1) 集会:20日(日)午後8時~21日(月)朝終了(フセニ・ダラン)
(2) 行進:21日(月)午後2時乃至午後2時半 開始
ルート:フセニ・ダラン → ナジムッディン・ロード → ダッカ刑務所
→ フセニ・ダラン
(3) 集会:21日(月)午後8時~午後10時半 (フセニ・ダラン)
また、当該期間には、国内各地で関連行事が開催され、多数の関係者が同宗教行事に参加することが予想されます。
昨年には、10月24日深夜、ダッカ市内にあるフセニ・ダランにて爆発が発生し、多数の死傷者が出る爆発事件が発生したほか、11月26日午後、ボグラ県にあるシーア派モスクにて3人の男が発砲する襲撃事件が発生するなど、シーア派の宗教施設が襲撃されるテロ事件が発生しており、いずれもISIL(イラク・レバントのイスラム国)バングラデシュを名乗る組織が犯行声明を発出しました。
2 つきましては、在留邦人の皆様におかれましては、こうした情勢を十分認識し、テロ等の不測の事態に巻き込まれることのないよう、宗教行事や集会が行われている場所には決して近づかないようお願いいたします。また、引き続き当国についての海外安全情報(危険情報)及び当館発在留邦人向け注意喚起(在バングラデシュ大使館からの注意喚起)の諸注意事項に留意すると共に、以下の諸点に留意願います。
(1) 不要不急の外出は控える。仮に外出する際は、目立つことのないように努め、特に、テロの標的となりやすい場所(モスクなどの宗教関連施設、ホテル、会議場、欧米系レストラン、アルコールの持ち込みを認めているレストラン、欧米関連施設等多くの外国人が集まりうる場所、政府施設、公共交通機関、観光施設、デパートや市場等不特定多数の人が集まりうる場所)を極力訪問しないようにする。これらの場所を訪問する必要がある場合には、滞在時間を可能な限り短くする、避難経路を確認しておく等の安全対策を必ず講じる。また、周囲の状況には常に注意を払い、不審な状況を察知したら、速やかにその場を離れるなどにより、安全確保に努める。
(2) 外出時の移動手段は極力車両を使用とする。
(3) 夜間、早朝の外出、移動は控える。仮に夜間、早朝に外出する場合の移動手段は車両を使用とする。
(4) 車両駐車時を含め、車両に不審者や不審車両(バイク等を含む)が近づかないよう留意する。車両乗降時には、特に慎重に周囲と車両の状況を確認する。
(5) 日頃から行動パターン(通勤時間、使用する道路や施設)を常に変え、狙われにくくする。
万一、異常事態に遭遇した場合には、大使館までご一報ください。
【通報先】
○ 執務時間内(日~木曜日 9:00~17:45)
大使館(代表)880-2-984-0010
○ 執務時間外(金・土曜日及び祝日)
緊急電話 0961-1886753
3 なお、本件については、外務省より海外安全情報(広域情報)として注意喚起が発出されていますので、以下のとおりお知らせいたします。
イスラム教シーア派の宗教行事「アルバイーン」に伴う注意喚起
●11月20日(日)頃は,イスラム教シーア派の宗教行事「アルバイーン」に当たります。このような宗教行事はテロの標的となり易いことから,十分な警戒が必要です。行列や集会等の関連行事には不用意に近づかないようにしてください。
●この期間中やその前後に海外に渡航・滞在される方は,以下を参照し,テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努めてください。
☆詳細については,下記の内容をご確認下さい。
1 本年の11月20日(日)頃は,イスラム教シーア派の宗教行事「アルバイーン(地域によっては「チェヘラム」とも呼ばれる)」に当たります。このような宗教行事はテロの標的となり易いことから,十分な警戒が必要です。
「アルバイーン」は,預言者ムハンマドの孫フサインが殺害されたとされる命日(「アーシューラー」)から40日目に実施される喪明けの儀式で,シーア派イスラム教徒にとって重要な宗教行事のひとつです。「アルバイーン」に際して,シーア派イスラム教徒はモスク等に集まり,フサインの「殉教」を追悼します。
2 テロの脅威に関しては,現在のところ,「アルバイーン」に際してテロの実行を呼びかける声明などは確認されていません。しかしながら,近年,サウジアラビア等の湾岸諸国においても,シーア派住民の多い地域でシーア派関連施設を狙ったテロ事案が増加しています。また,本年1月,ISIL(イラク・レバントのイスラム国)は,その機関誌「ダービク」で,シーア派に対する攻撃を扇動する主張を行っています。これらを踏まえ,テロに対する注意を強化する必要があります。
3 つきましては, 「アルバイーン」期間中やその前後に海外に渡航・滞在される方は,従来以上に安全に注意する必要があることを認識し,具体的に以下の点に留意してください。
●外務省が発出する海外安全情報及び報道等により,治安情勢等,渡航・滞在先について最新の関連情報の入手に努める。
●テロ,誘拐等の不測の事態に巻き込まれることのないよう,特にテロの標的となりやすい場所(モスク等宗教関連施設,政府・軍・警察関係施設,欧米関連施設,公共交通機関,観光施設,デパートや市場等不特定多数が集まる場所等)を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる。
●行列や集会等の「アルバイーン」に関わる宗教行事には,不用意に近づかない。
4 海外渡航前には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
さらに,渡航・滞在先の国・地域において緊急事態が発生した場合,メールアドレス等を登録されている場合には,外務省から随時一斉メール等により最新の情勢と注意事項をお伝えしています。
3か月以上滞在する方は,必ず在留届を提出してください。
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html )
3か月未満の旅行や出張などの際には,「たびレジ」に登録してください。
(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/# )
(参考広域情報・スポット情報)
・「イスラム過激派組織「ISIL(イラクとレバントのイスラム国)」指導者の声明発出に伴う注意喚起」(2016年11月4日)
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2016C295.html
・「イスラム教シーア派の宗教行事「アーシューラー」に伴う注意喚起」(2016年10月5日)
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2016C268.html
(問い合わせ窓口)
○外務省領事サービスセンター
住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903
(外務省関連課室連絡先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047
○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)
電話:(代表)03-3580-3311(内線)5140
○外務省 海外安全ホームページ:
http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版) (了)