齋田伸一大使 着任の御挨拶
令和7年1月14日
令和7年1月
この度、駐バングラデシュ日本国大使を拝命し、1月10日に着任いたしました。
バングラデシュは、黄金のベンガルとも呼ばれる豊かな文化と自然を誇り、人々の温かさに包まれた美しい国です。また、バングラデシュは、ベンガル湾に面し、インド亜大陸と東南アジアを結ぶ戦略的要衝に位置し、地域の発展に重要な役割を果たしています。このようなバングラデシュに大使として赴任する運びとなり、大変光栄に存じます。
我が国は、1972年のバングラデシュとの外交関係樹立以来、半世紀を越える長きにわたり、同国との友好関係を培ってきました。特に、近年では、「戦略的パートナーシップ」の下、両国関係は、幅広い分野において目覚ましく進展しております。
まず、経済関係の深化です。開発協力の面では、我が国は、バングラデシュにおける最大の二国間の開発パートナーとして、ダッカ・メトロといったインフラ整備を進めるとともに、保健・教育といった社会開発分野でも地道な協力を積み重ねております。ビジネス面では、数多くの日本企業がバングラデシュに進出する中で、官民が連携して貿易投資環境の整備に向けた取り組みを進めています。また、2026年のバングラデシュの後発開発途上国(LDC)卒業を見据え、両国政府は、経済連携協定(EPA)の妥結に向け、精力的に交渉を進めているところです。
次に、政治・安全保障面の協力強化です。両国間では、艦艇の寄港、部隊間交流等の交流・協力が活発に進められています。日本政府は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の理念の下、政府安全保障能力強化支援(OSA)の最初の供与国の一つとして、バングラデシュ海軍に対し警備艇を供与する予定としています。
さらに、ビジネスであれ、留学であれ、文化であれ、両国間の人的・文化交流も進展しています。日本に進学・就職の機会を求めるバングラデシュの若者は数多く、日本語や日本文化への関心も高まっています。
このような友好協力関係の進展は、民間・草の根レベルを含む両国の多くの方々が積み上げてきてくださった努力の賜です。私としては、人と人との絆を大切にしながら、両国関係を更に前に押し進めていきたいと考えております。
折しも、バングラデシュでは、昨年夏の政変により、ユヌス首席顧問の率いる暫定政権が発足しました。バングラデシュは、輝かしい未来に向け、貴重な機会を掴もうとしております。
新たな国造りの道は必ずしも平坦ではなく、数々の困難が待ち受けているかもしれません。だからこそ、我が国は、ユヌス首席顧問の率いる暫定政権のオーナーシップを尊重し、その改革努力を支援しながら、バングラデシュが自由で公正な選挙を経て民主的な政権移行を実現し、安定的な発展の道を力強く歩むことができるよう、積極的に協力していく考えです。かかる方針の下、私としては、このような歴史の節目に着任した日本国大使として、精力的に取り組んでまいります。
在留邦人の皆様の安全の確保は、在外公館の最重要任務です。私は、2016年のダッカ襲撃テロ事件の悲劇を心に刻み、在留邦人の皆様の安全と安心のため、大使館の先頭に立って、職務を遂行してまいります。
日バングラデシュ関係は、信頼と友情によって固く結ばれています。私は、皆様と手と手を取り合って、バングラデシュとの良好な関係を新たな高みに引き上げるべく、微力を尽くしてまいる所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
バングラデシュは、黄金のベンガルとも呼ばれる豊かな文化と自然を誇り、人々の温かさに包まれた美しい国です。また、バングラデシュは、ベンガル湾に面し、インド亜大陸と東南アジアを結ぶ戦略的要衝に位置し、地域の発展に重要な役割を果たしています。このようなバングラデシュに大使として赴任する運びとなり、大変光栄に存じます。
我が国は、1972年のバングラデシュとの外交関係樹立以来、半世紀を越える長きにわたり、同国との友好関係を培ってきました。特に、近年では、「戦略的パートナーシップ」の下、両国関係は、幅広い分野において目覚ましく進展しております。
まず、経済関係の深化です。開発協力の面では、我が国は、バングラデシュにおける最大の二国間の開発パートナーとして、ダッカ・メトロといったインフラ整備を進めるとともに、保健・教育といった社会開発分野でも地道な協力を積み重ねております。ビジネス面では、数多くの日本企業がバングラデシュに進出する中で、官民が連携して貿易投資環境の整備に向けた取り組みを進めています。また、2026年のバングラデシュの後発開発途上国(LDC)卒業を見据え、両国政府は、経済連携協定(EPA)の妥結に向け、精力的に交渉を進めているところです。
次に、政治・安全保障面の協力強化です。両国間では、艦艇の寄港、部隊間交流等の交流・協力が活発に進められています。日本政府は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の理念の下、政府安全保障能力強化支援(OSA)の最初の供与国の一つとして、バングラデシュ海軍に対し警備艇を供与する予定としています。
さらに、ビジネスであれ、留学であれ、文化であれ、両国間の人的・文化交流も進展しています。日本に進学・就職の機会を求めるバングラデシュの若者は数多く、日本語や日本文化への関心も高まっています。
このような友好協力関係の進展は、民間・草の根レベルを含む両国の多くの方々が積み上げてきてくださった努力の賜です。私としては、人と人との絆を大切にしながら、両国関係を更に前に押し進めていきたいと考えております。
折しも、バングラデシュでは、昨年夏の政変により、ユヌス首席顧問の率いる暫定政権が発足しました。バングラデシュは、輝かしい未来に向け、貴重な機会を掴もうとしております。
新たな国造りの道は必ずしも平坦ではなく、数々の困難が待ち受けているかもしれません。だからこそ、我が国は、ユヌス首席顧問の率いる暫定政権のオーナーシップを尊重し、その改革努力を支援しながら、バングラデシュが自由で公正な選挙を経て民主的な政権移行を実現し、安定的な発展の道を力強く歩むことができるよう、積極的に協力していく考えです。かかる方針の下、私としては、このような歴史の節目に着任した日本国大使として、精力的に取り組んでまいります。
在留邦人の皆様の安全の確保は、在外公館の最重要任務です。私は、2016年のダッカ襲撃テロ事件の悲劇を心に刻み、在留邦人の皆様の安全と安心のため、大使館の先頭に立って、職務を遂行してまいります。
日バングラデシュ関係は、信頼と友情によって固く結ばれています。私は、皆様と手と手を取り合って、バングラデシュとの良好な関係を新たな高みに引き上げるべく、微力を尽くしてまいる所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
バングラデシュ駐箚日本国特命全権大使
齋田伸一
齋田伸一