メールマガジン バックナンバー
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日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第71号・2007/2/1)
―日本とバングラデシュの橋渡しのために―
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本メールマガジンは、当地在留邦人の皆様及び希望者に送付しておりま
す。本メールマガジンの配信開始・変更・中止のご希望がありましたら
、編集部までご連絡いただければ幸いです。
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□ 目次 □
【1】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●「バングラデシュ・モデル」開発援助勉強会(2月14日、ダッカ)
[これまで]
●青年海外協力隊新隊員着任(1月12日、ダッカ)
【2】青年海外協力隊リレー連載「お茶を飲みに・・・」
(平成16年度2次隊 理数科教師 北 和代)
【3】お知らせ
【4】編集後記
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【1】
最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●「バングラデシュ・モデル」開発援助勉強会(2月14日、ダッカ)
2月14日(水)午後5時より、バングラデシュ・モデル開発援助勉強会を大使館会議室に於いて開催する予定です。今回は「バングラデシュの食からみた日本の開発援助の歴史と栄養学」をテーマに、青年海外協力隊員の経験を持つ日本・バングラデシュ文化交協会(JBCEA)馬上美恵子本部長より講演いただきます。
馬上さんが青年海外協力隊員としてバングラデシュの野菜普及に活躍された1983年〜1986年のお話、それから栄養士(また、料理研究家小林カツ代さんの愛弟子)として、バングラデシュで取れた野菜を活用しながら、砒素から健康を守る体に優しい料理のお話もあります。ご関心のある方はどなたでも参加を歓迎しますので、皆様お誘い合わせの上、お気軽にお越し下さい。多数の皆様のご参加をお待ちしております。ご参加については大使館の新田(TEL:
8810087、
E-mail:koji.nitta@mofa.go.jp)まで連絡頂けましたら幸いです。
<次回開催予定の勉強会について>
1.日時: 2007年2月14日(水)
午後5時から
2.場所: 在バングラデシュ日本大使館3F会議室
3.議題:
「バングラデシュの食からみた日本の開発援助の歴史と栄養学」
4.講師: 日本・バングラデシュ文化交協会(JBCEA) 馬上美恵子本部長
在バングラデシュ日本大使館、JICA、JBIC、JETROでは、より一貫性・一体性の高い援助の実施を目指して「バングラデシュ・モデル」と呼ばれる連携体制を構築し、当国のさまざまなテーマを取り上げて理解を深めるべく、開発援助勉強会を開催しております。「バングラデシュ・モデル」ではメーリングリストを通じて、本勉強会のような情報を提供しています。今後も幅広い分野で勉強会を開催して参りますので、本勉強会へご関心ございましたら、「バングラデシュ・モデル」のメーリングリストへご参加下さい。メールにて随時ご案内申し上げます。メーリングリストへの登録をご希望の場合は、大使館担当の加山(TEL:
8810087、 E-mail: mitsuru.kayama@mofa.go.jp)まで、登録アドレスをお知らせ願います。
[これまで]
●新青年海外協力隊新隊員着任(1月12日、ダッカ)
7名の新青年海外協力隊が1月12日(金)にダッカに到着しました。今回着任した隊員たちは、バングラデシュの各方面で2年の間、感染症、日本語、村落開発、体育、科学及び数学等の分野での協力を行います。
1973年以降、国際協力事業団(JICA)により903名の隊員がバングラデシュへ派遣されており、現在48名の隊員が教育、開発、文化、スポーツ等の様々な分野において、ベンガル語を駆使してバングラデシュ中で活躍しております。
1月15日、新隊員たちは大使館を訪れ井上大使と懇談し、大使はバングラデシュのために能力・技術を十分に発揮して欲しい旨発言しました。
本件に関するプレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/jocv011507.pdf
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【3】青年海外協力隊リレー連載「お茶を飲みに・・・」
(平成16年度2次隊 理数科教師 北 和代)
お茶を飲みに・・・
「あなた日本人?私の親戚が日本に住んでいるの。・・・今から家にいらっしゃい。お茶を飲んでから仕事に行けばいいじゃない!」
ベビータクシーで職場に向う途中、こんな声をかけられることも珍しくない。
そのつどお断りをしているのであるが、時には強引な御婦人もおり、そのまま家に連れて行かれることもしばしばあった。どうやら、私は断り下手な気がする。とくに、ご年配のお誘いには弱い。おばぁさんが、私の手を握りながら
「家に来て。遊びに来て。必ず来て。」
とても断れたものではない。
赴任当初、まだまだベンガル語も満足に話す事もできず、ベンガル人の顔を覚えることもできなかった。職場はTeachers
Training College。教員・事務員の顔もまったく覚えられない。まして生徒となると人数も多い、もちろん顔を見ただけでは分からない。ただ、彼らにしてみれば外人の私は覚えられやすい。
声をかけられると、「学校関係者かな?」と真っ先に考える。分からないのでとりあえず笑顔で答える。これを繰り返していた。結果、ストーカーまがいの被害にあってしまったのである。考えた末の、自己防衛策は
「極力、無視をする。」(特に男性の場合)
「通勤帰宅時のバス・ベビータクシー内では寝たふり。」
しかしながら、あまり効果がなかった。寝たふりをしていても、肩を叩かれ起こされる。
「日本人なの?何してるの?兄弟はいるの?・・・・」
買い物先でも
「昨日あなたを見かけて、話をしたかったの。」とご婦人
「いつも、お店で見るよ。日本に僕を連れて行ってくれないか?」と店員。
「日本語の勉強をしたいんだ。日本とバングラは友達だろ。だから僕たちも友達」
結局ほぼ毎日のように、声をかけられる顛末。休日家に居ると
「日本人が住んでいるって聞いて見に来たの。」と朝から女性二人組み。
「君の下の階の人から日本人が住んでいると聞いてきたんだ。僕と一緒にNGOを立ち上げないか?」名刺とパンフレットを持ってくる男。
ベンガル人の積極性に驚かされます。
この積極性に負け、家に招待されたり、職場見学に行ったりしたこともありました。日本で、見知らぬ外国人に声を掛けることもなければ、ましてや家に招待するなど考えられない。この好奇心の強さと、積極性は日本人が学ぶべきことであると思う。私自身、中学・高校と一通り英語の勉強はしてきたものの、結局英語が話せない。学んだ英語を、日本にいるとき外国人に向けて発したことなど皆無に等しい。でも、この国の人たちは小学生でも、外国人に積極的に話しかける。英語力が日本人よりも強いはずである。
いろいろな人に声をかけられ、そのたびによく言われるのが
「ベンガル語が上手ね。」
「白くて美人ね。」「綺麗ね。」
女性からも、男性からも言われちょっと浮かれ気分である。
あるとき、新品の布サリーを着て職場に行ったときのことである。
サリーの糊が利きすぎてタック部分が広がりやすく、裾を気にしながら職員室に入ると
「わぁ、すごく綺麗だね。まるで妖精のようだ。」と男性教員に言われた。
聞いているこっちが照れてしまう。ベンガル人同士でも、「ステキなサリーね。」と褒めあっているのもよく聞く。その後に、「幾らだった?」とか「どこで買ったの?」と続くのもお約束ですが。思うに人との距離感が近い故であろう。だからこそ、自然に相手をほめることができるのではないだろうか。ほめられて気分を害する人はいないだろうし、言っている人にも悪意は決してない。
人付き合いを、スムーズにさせるために自然に身についたのだと思う。親戚から隣近所の人まで、ほぼ自由に出入りしている家庭をたくさん見てきた。自分の子供はもちろん、知り合いの子供もしかりつける親たち。連絡なしに、ふらっとお茶を飲みに来る近所の人。最近の日本ではお目にかかれない状況だ。
日本人に足りない積極性と、人との距離間。私も見習わなければならない。ただ、残念ながら、教育現場において積極性や、生徒をほめる(て伸ばす)ことが活かされていないような気が・・。
最後に、12月で帰国となるが、
じろじろ見られることも、
話しかけられることも、
ちやほやされることもない日本で生活していけるであろうか?
芸能人気分を味わうことのできるバングラデシュ。
日本に帰れば一般人。
お茶のお誘いもなくなってしまうのであろう。
少し寂しい気がする。
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【4】編集後記
本日2月1日より、ダッカ大学構内のTeachers
Students Center(TSC)にてAmar Ekusheyブックフェアが今月末まで開催されます。“Amar
Ekushey” は“不滅の21日”
という意味になります。1952年の2月21日にベンガル語の公用語を求める学生や言語活動家とパキスタン軍が武力衝突し、犠牲者を出しました。これが後の独立分離運動へと発展し、現在では2月21日が言語運動殉教者追悼の日と祝日になっています。このブックフェアは1年で最も規模が大きく、国中の出版社はこの季節が一番忙しくなります。ベンガル語の本が多いとのことですが、文化イベント(文化セミナー、伝統音楽演奏)も行われるようなのでぜひ行ってみたいと思います。
(在バングラデシュ日本大使館広報文化班 小澤裕輔)
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