メールマガジン バックナンバー
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日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第70号・2006/12/7)
―日本とバングラデシュの橋渡しのために―
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□ 目次 □
【1】最近の日本・バングラデシュ関係
[これまで]
●WFPを通じた食糧支援供与式(12月6日、ダッカ)
●日本の支援による学校開校式(12月5日、ガジプール)
●農業技術移転プロジェクト・ワークショップ(12月2日、ダッカ)
●クムディニ福祉財団への支援署名式(11月30日、ダッカ)
●文化遺産保存勉強会(11月28日、ダッカ)
【2】青年海外協力隊リレー連載「テトリア」
(平成16年度2次隊 ハンドボール 諸岡 雄太)
【3】編集後記
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【1】
最近の日本・バングラデシュ関係
[これまで]
●WFPを通じた食糧支援供与式(12月6日、ダッカ)
12月6日、日本政府による世界食糧計画(WFP)を通じた対バングラデシュ食糧支援の供与式が大使館にて行われました。今回は、総額43億米ドル相当の米8千トンと缶詰魚100トンが供与されました。供与式には井上正幸日本大使、ハック食糧災害対策省次官、ブロードリックWFPバングラデシュ事務所長他が出席しました。
今回の支援により、25万人の貧困者の健康状態改善が期待されます。米は4万人の超貧困層へ配賦される予定で、缶詰魚は既に5万世帯へ配賦されています。
日本はWFPへのトップ・ドナー国の一つで、2005年だけでも1億6千百万米ドルの支援を行っています。バングラデシュでは、本年7月末時点で第3番目のドナー国です。
●日本の支援による学校開校式(12月5日、ガジプール)
12月5日、ガジプール県コナバリにて国際エンゼル協会によるユキコ・エンゼル・スクールの開校式が開催されました。これは、生徒の増加に対応して国際エンゼル協会スクールに増設されたもので、日本政府が約8万7千米ドルの支援を行いました。
開校にあたって、井上大使は関係者への祝意とともにバングラデシュ政府、国内のNGO、そして海外のパートナーNGO間の連携を強化する重要性を強調しました。
●農業技術移転プロジェクト・ワークショップ(12月2日、ダッカ)
12月2日、バングラデシュ農業研究評議会(BARC)の主催で農業技術移転プロジェクトに関するワークショップが開催され、チーフ・ゲストとしてアラムBARC代表、スペシャル・ゲストとして田村政美日本大使館参事官と天田聖JBIC首席駐在員が出席しました。
終日行われたワークショップでは、家禽、森林、漁業の各セクター毎にプレゼンテーションと参加者による質疑応答が行われました。
田村参事官は、農業と農村開発との連関の重要性を強調するとともに、日本の対バングラデシュ国別援助計画の中で農業と農村開発が最優先セクターとして掲げられていることを紹介しました。
●クムディニ福祉財団への支援署名式(11月30日、ダッカ)
11月30日、クムディニ福祉財団とのガス発電機の贈与契約署名式が日本大使館にて実施されました。
今回の支援の目的は、クムディニ福祉財団が運営する施設(病院、学校等)における電力供給を安定化することです。電力の安定供給が実現することにより、ヘルスケアサービスや学校教育を効果的に実施することができるようになります。
クムディニ福祉財団は、タンガイル県ミザプール郡(首都ダッカから車で約1時間半)に所在し、貧困に直面した人々の福祉向上及び女性の教育の自由と権利の獲得を行うことを目的に1944年に設立された財団です。
同財団は、広い敷地にクムディニ病院(内科、外科、産婦人科、小児科、耳鼻科、眼科、結核、下痢病棟を有する総合私立病院。ベッド数750)、医科大学、看護学校、女子医療短期大学、女子小中学校およびこれら関係者の宿舎を所有しております。24時間体制救急医療や巡回診療を含む保健医療サービス全般を提供するほか、全国的に医療レベルの低いバングラデシュにおいて短期大学や看護学校を経営することにより、保健医療サービスに従事する人材(特に女性)の育成に多大な貢献をしてきました。
さらに、同財団はジュート工場、繊維工場、ハンディクラフト工場・店舗、医薬品工場を経営して事業を行っており、ジュート製品を生産・販売することで地域住民の収入向上を促進するなど、地域開発のための良質で長い実績を残しており、これらから得られる収益を上述の複合施設(病院及び学校等)の運営全般に充てています。
●文化遺産保存勉強会(11月28日、ダッカ)
11月28日、バングラデシュの文化遺産保存についての現状や問題点等を理解するとともに、今後の支援を考える上で参考とするための勉強会が大使館で開催されました。
今回はヴォールマンUNESCOダッカ事務所長を講師に招き、バングラデシュにおける文化遺産保存についてプレゼンテーションをしていただきました。講演後は、約20名の参加者と活発な質疑応答が行われました。
第2回目の勉強会に関しては未定ですが、実施する際には本メルマガ等を利用してお知らせいたしますので、奮ってご参加下さい。
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【3】青年海外協力隊リレー連載「テトリア」
(平成16年度2次隊 ハンドボール 諸岡 雄太)
「地方へのハンドボール競技の普及」これが私の活動です。
バングラデシュに赴任して5ヶ月目、私はハンドボールの指導のためダッカからバスで10時間のバングラデシュ最北端、ポンチョゴル県テトリアという街に1ヶ月半滞在しました。テトリアには観光できるような所はありません。強いて言うのであれば、バングラデシュの最北端「0ポイント」があるだけです。この何も無いテトリアに私は時折、指導も兼ね遊びに行きます。「なぜ?」って、他の地方よりも人の暖かさを肌で感じられる所だからです。
テトリアがあるバングラデシュの北西部は、決して裕福なところではありません。しかし、私が指導した1ヶ月半、何不自由無く過ごす事が出来たのは、警察署長からリキシャのおじさん、見ず知らずの人までが街ぐるみで、日本から来た23歳(当時)の若造の世話をしてくれたからです。私が指導したチームの選手全員までも自分の家に招待してくれ、自分のなけなしのお金でジュースやお菓子をご馳走してくれたり、親戚一同で歓迎してくれました。さらに、毎食お世話になっていた校長先生の所では、本当の息子のように接してくれて、「とうちゃん、かあちゃん」と呼べる関係にもなりました。また、「しっかりベンガル語が話せないと2年間の活動で苦労するから。」と指導先の学校のベンガル語の先生が自分の時間を割いてまで、ベンガル語の指導をしてくれました。
こんなにも私に良くしてくれているテトリアの人々に対して、私が出来る唯一の恩返しといえば、「チームを強くすること」しかありません。練習中はもちろんのこと、プライベートの時間でも常に頭の中にあるのは、どんな練習方法がチームに効果的か?チーム全体の問題点の修正など、チームを伸ばす事ばかりを考えました。その成果は日を追うごとに選手達のプレーはどんどん良くなり、私の思い描いていた理想とは少し離れてしまいましたが、チーム全体のレベルアップをする事が出来ました。そして私が指導した1ヵ月後、テトリアチームはポンチョゴル県代表として18歳以下の全国大会に出場し、見事優勝しました。選手にとっても私にとっても人生で初めての全国制覇。日本でも味わえなかった喜びと達成感が溢れてきました。テトリアのチームはバングラデシュ代表チームにも勝ち、その後も3度全国優勝をしました。
とうちゃん、かあちゃんが住んでいるテトリアは私にとってのバングラデシュでの故郷です。そして、人間味溢れるテトリアが私は大好きです。テトリアで過ごした1ヵ月半は日本では経験できないような「人の暖かさ」や「思いやり」を感じることのできた貴重な時間でした。日本で生活していた時の私は、感情を表に出せない性格でしたが、人間味溢れるテトリアの人々に出会って、人間としての感情の表し方を少し学ぶことが出来たと思っています。
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【4】編集後記
11月13日から21日にかけて、APEC閣僚会議及び首脳会議のためベトナムはハノイまで出張に行って参りました。ハノイはAPEC一色で、町の至る所にAPECの看板が見かけられ、政府に指定されたホテルにおいては、会議期間中の観光客の宿泊が禁止されました。閣僚会議及び首脳会議等が行われた国際会議場は、今回の会議のために建設されたもので、非常に立派な国際会議場でした。今回は移動の際しか町中を見物することが出来ませんでしたが、ハノイは非常に良いところで、次の旅行の候補地の一つとなりました。これから第二回東アジアサミットに向けてフィリピンに出張です。色々勉強してきたいと思います。
(在バングラデシュ日本大使館広報文化班 小澤裕輔)
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