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日本語の最新号及びバックナンバー

メールマガジン バックナンバー

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  日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第61号・2006/6/29) 

       ―日本とバングラデシュの橋渡しのために―      

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 本メールマガジンは、当地在留邦人の皆様及び希望者に送付しておりま

 す。本メールマガジンの配信開始・変更・中止のご希望がありましたら

 、編集部までご連絡いただければ幸いです。            

  mail@embjp.accesstel.net                   

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□ 目次 □

 

【1】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]

●凧展(7月1日〜7月3日・ダッカ)

[これまで]

●緊急産科医療サービス強化支援計画(6月28日・ダッカ)

●カルナフリ給水プロジェクト・他二件有償資金協力(6月26日・ダッカ)

●気象レーダーシステム無償支援(6月25日・ダッカ)

●デジタルマッピングシステム向上への支援(6月21日・ダッカ)

●留学支援無償資金協力人材育成奨学計画(JDS)2007(6月19日・ダッカ)

 

【2】特別寄稿「バングラよいとこ、いちどはおいで」

(民間ODAモニター 井上 直敬)

 

【3】編集後記

 

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【1】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]

 

●凧展(7月1日〜3日・ダッカ)

7月1日(土)より、国立博物館にて凧展が開催されます。

中国、インド、タイ、マレーシア等各国から様々な凧や人形等が展示される予定で、日本大使館からも凧を15点、博多人形2点、京都人形1点、日本人形6点を出展予定です。1日には11時半からのオープニングセレモニーで井上大使がスピーチを行う予定です。

この機会に是非各国の凧を見学されてはいかがでしょうか。

 

場所:国立博物館

時間:1日(土)11:30−17:30

   2日(日)15:00−18:00

   3日(月)11:30−18:00

入場料:無料

 

[これまで]

●緊急産科医療サービス強化支援計画(6月28日・ダッカ)

6月28日、日本政府は緊急産科医療サービス強化支援計画に対して1億タカに上る見返り資金使途承認を行いました。

日本政府は本計画に対して、2001年,2003年においては総額8億3千万円の無償資金援助を実施しました。この資金は医療機器の購入にも充てられましたが、2004年の洪水被害により、多くの病院の産科医療関連機器が使えなくなりました。そこで今回、日本政府はこれらの機器の修理費用のための援助資金を承認しました。

日本の見返り資金援助は債務救済無償支援からなりますが、これまで日本政府がバングラデシュに対して供与した債務救済無償見返り資金は、約1510億タカに相当します。

井上大使は、日本による支援が医療機器の効果的な活用に大きな貢献をし、そして日本の無償支援のもとで本プロジェクトを維持していきたい旨、発言しました。

●カルナフリ給水プロジェクト・他二件有償資金協力(6月26日・ダッカ)

6月26日、日本政府とバングラデシュ政府は、カルナフリ給水プロジェクト、変電所・送電線開発プロジェクト、そしてテレコミュニケーション開発プロジェクトの3つのプロジェクトに対して、総額249億円の有償資金協力にサインをしました。

この有償資金協力は、利率が年0.01%で、支払い猶予期間10年を含む40年の返済期間を盛り込んでおり、このような大幅に譲歩された条件は、ミレニアム開発目標のもとで低所得国を支援するために、日本政府により近年始められたものです。

●気象レーダーシステム無償支援(6月25日・ダッカ)

6月25日、日本政府とバングラデシュ政府は気象レーダーシステムに関して、8億3百万円に上る無償資金協力にサインしました。

バングラデシュ政府はこの無償資金を利用して、新しいレーダータワーの建設と、レーダーシステムの導入を予定しています。

バングラデシュは洪水やサイクロンなどによる自然災害による被害が毎年甚大である一方で、このような自然災害による犠牲は適切な予報・警告により回避できるものです。

このような状況に鑑み、バングラデシュ政府の要請に応える形で日本は気象サービスの改善に向けて1988年より無償資金協力を実施してきました。これにより、サイクロンによる被害は劇的に減少してきました。

● デジタルマッピングシステム向上への支援(6月21日・ダッカ)

6月21日、日本政府はデジタルマッピングシステム向上計画に対する約4億8千7百万タカの見返り資金使途承認を行いました。

バングラデシュは長い間、縮尺が5万分の1または2万5千分の1のような正確な地形図を作成する技術がありませんでした。そこで、国際協力事業団(JICA)が2002年から2004まで、ダッカにおけるデジタルマッピングシステムの向上をサポートし、そのおかげで現在はダッカの正確な地図を容易に手に入れることができるようになりました。このマッピングシステムがバングラデシュ全土に行き渡るように、バングラデシュ政府から日本政府に見返り資金使途承認の要請がありました。

井上大使は上記の金額の承認に関し、地図は国の発展のための重要な情報源であり、今回の見返り資金に基づく支援により重要な貢献ができる旨、発言しました。

● 留学支援無償資金協力人材育成奨学計画(JDS)2007(6月19日・ダッカ)

6月19日、日本政府とバングラデシュ政府はおよそ1億1千9百万円に上る来年度のJDS合意書にサインしました。

バングラデシュ政府は今年の8月に6期生の候補者を募集し、20名が選出される予定です。

JDSは日本政府により2001年に設立され、バングラデシュ人奨学金取得者に日本で様々な分野を勉強する機会を提供してきました。JDSはバングラデシュの将来を担う若者に知識と技術を高め、両国の良好な関係強化に寄与するのが狙いです。

バングラデシュの留学生関係無償事業については以下のウェブサイトをご覧下さい。

http://www.jice.org/english/jds/bangladesh_org.html

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【2】特別寄稿「バングラよいとこ、いちどはおいで」

(民間ODAモニター 井上 直敬)

◇やっぱり遠い国

 日本のメディアにバングラデシュの情報がどれくらい載るだろうか。フェリーが沈むか爆弾が破裂して多くの人が死なない限り報道の対象にならないのである。2000年ODA民間モニターとしてバングラデシュを訪問して以来、新聞・雑誌・テレビを注視してきた、が話題になることは殆んどなかった。私の頭の中は「バングラ、バングラ、…」であったから「バン・・」という字はなぜか太文字に見え、音は大きく聞こえた。それでも多くはバンコックであり虚しく空振りを繰り返していたものです。テレビでは時事番組にはあまり登場しない、バラエティ番組でモスクの壁やリキシャに富士山の絵が書いてあったと笑いを誘うかのように扱われている。「オイオイ、それでいいのか。もっと怒れよ」日本人にとってバングラデシュは遠い、陽炎を通して見えるようなおぼろげな国のようである。いやいやそんなことはない筈だ、機会あるごとに「もっと知って、バングラデシュ」と言い続けよう。

◇なぜ高い

 物、サービスの提供者にとって“価格は買い手が買ってくれる最高の価格がベスト”という考えもある。取れるところから目一杯稼ごうというのもいいだろう。

 ダッカ/ジョソール間の航空券がUS$50。45分のフライトにもかかわらず、リキシャ夫がひと月休み無く働き続けた賃金を全部はたいてやっと乗れる金額である。日本のそれと比べて(労働単価が安すぎるとは感じない身勝手な)違和感がある。レンタカー、ガイド・通訳、レストラン(ご馳走になり、自分で出したのではないのだが…)、土産物も同じだった。

 「高い、高い」と言いながらそれを円に換算して妙に納得してしまう。鴨にされたようで自分に腹が立った一週間でもあった。

◇あまりにも順調だった一週間

 お盆過ぎ、珍しく新聞にバングラデシュのニュースが載った。バングラデシュの400ヶ所で同時爆発事件が起こったというものだった。亡くなった人はおらずたいしたことはないと思っていたが、事件の背景には犯人グループが全国的に行動できる体勢が整っているというメッセージが込められていたという。私は再訪問チームのメンバーの中にはバングラデシュに行くことを心よく思っていない家族がいることを知っていたのでその影響のほうが心配であった。追い討ちをかけるように、10月も終りになって日本人旅行者がダッカの空港で誘拐されるという事件が起こった。降り立った日本人旅行者が狙われたのだから深刻だった。「危険だから今回の計画は中止しなさい」とJICAから言われるのではないかとひやひやしたものです。(幾つもの要因が重なった偶発的なもので深刻なものではなかったことをあとで知った)

 市内を車で移動中に一度だけ黒装束の兵士に止められた。「彼らは外国人だ」と言うガイドの言葉を遮って「だから聞くんだ」「なにか問題はありませんか」強面の彼の口から出た言葉は意外に丁寧だった。一部に伝えられた強権的な態度ではなかった。

 今回の訪問では小さなトラブルの一つや二つは避けられないだろうと緊張していたが、JICAの皆さんや宿のスタッフのお蔭もあったかしれないがトラブルは何一つ無かった。不愉快な思いをすることさえなかった、快適な旅であった。

◇バングラよいとこ いちどは おいで

 2000年、バングラデシュに向かうとき空港でインタビューに応じたモニターの一人はカメラに向かって、「『地球の歩き方』に載っていない国に行きます!」と語りかけた。でも、いまはガイドブックも刊行された。なによりもウェブサイトで多く情報が簡単に手に入る。バングラデシュは今や旅行し難い国ではないと思う。大使に伺った話では日本の大手旅行代理店がバングラデシュツアーを企画したところ一年に750名が観光に訪れたという。

 観光資源にも恵まれている、世界遺産だって三つもある。多くの湿地帯には手付かずの自然が拡がっている。見方を変えると魅力いっぱいの国である。

 ただ、お金をばら撒く観光客、それに群がる貧しい人々というような光景は見たくない、日本人には節度ある対応を期待する。

 ♪天国よいとこ いちどは おいで♪ 酒はうまいし ねえちゃんは 綺麗だ♪

1960年代のフォークソング『帰ってきたヨッパライ』の節にのせていつも鼻歌で歌う。

♪バングラよいとこ 一度は おいで、 物は安いし カレーも 旨いよ♪♪……

 

◇これから

 2010年に「2000年に見たODAの現場が10年経ったらどう変わっているか」その変化を視る為にまた再び訪問しようとしている。バングラデシュに関心を持ち続け、関わる多くの人々との関係を維持していこうと思っております。

 安宿に泊まり一日数タカの食事をして雑踏を歩き、村を駆け巡ぐり、多くの友達をつくって初めてバングラデシュを理解したことになるのだろう。それに耐えうる体力と精神力をつくることが出来るだろうか? ちょっと努力を必要とする。

 今、私は機械メーカーに勤務した経験をいかしてボランティアとして生産管理、品質管理など工場管理の分野でバングラデシュ産業のお手伝いが出来ないかと考え、密かにその機会を狙っている。またリタイアした後に日本語教師になるべく勉強をした。工場管理技術の指導をすると共にバングラデシュの普通の市民に日本語を教えることで相互理解を深めることができればいいなぁと思っている。

 日本はこれから梅雨の季節、バングラデシュのそれとは比べものにならないがちょっとだけ雰囲気を味わえる私にとっては心地よい季節がやって来た。

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【4】編集後記

バングラデシュに赴任してきて三週間が経ちました。バングラデシュに来て日本人が10日以内にかかると言われる病気は一通り経験しました。私は10日どころか4日目にして全てを体験しましたが・・・。おかげでそれ以降は体調を崩すこともなく元気に毎日を過ごしております。しかし大使館内では三ヶ月毎に体調が悪くなるという噂が飛び交っているので、今後も気は抜けません。みなさんも体調にはお気をつけ下さい。

(在バングラデシュ日本大使館総務・広報文化班 小澤裕輔)

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