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日本語の最新号及びバックナンバー

メールマガジン バックナンバー


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  日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第57号・2006/4/20) 

       ―日本とバングラデシュの橋渡しのために―       
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  本メールマガジンは、当地在留邦人の皆様及び希望者に送付しておりま
  す。本メールマガジンの配信開始・変更・中止のご希望がありましたら
  、編集部までご連絡いただければ幸いです。
   mail@embjp.accesstel.net
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□ 目次 □

【1】堀口大使メッセージ「バングラデシュの明るい未来のために」

【2】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]
●VARD眼科医療施設開所式(4月25日・シレット)
●堀口大使講演会(5月3日・ダッカ)

[これまで]
●公衆衛生局中央研究所開所式(4月18日・モハカリ)
●第13回全国予防接種キャンペーン(4月15日・ダッカ)
●留学生支援無償事業の留学候補者の発表(4月10日・ダッカ)
●海外青年協力隊新隊員着任(4月・ダッカ)

【3】青年海外協力隊リレー連載・第15回
「はじめの い〜っぽ!」 (橋本あけみ 平成16年度2次隊 鍼灸マッサージ)

【4】編集後記


【1】堀口大使メッセージ「バングラデシュの明るい未来のために」

この度、3年間の当地勤務を終了し帰国することになりました。2004年2月に当大使館メルマガ第1号を出して今日で57号になります。これ迄の私のメッセージに対し、多くの日本及びバングラデシュの読者から感想をお寄せいただき、誠にありがとうございました。

私が3年前当地に着任して間もなく、当地紙を読んで、バングラデシュの知識人が当国の抱える殆どの問題について、的確な分析と問題解決のための有効な処方箋を提示していることを知り、当国の知識人の知的レベルの高さとプレスの自由の高さに驚かされました。

それから暫くして、殆どの問題に関する卓越した提案が当地紙に繰り返し掲載されるのに、政府の政策には殆ど影響を与えていないことに気付きました。その原因をいろいろな人に尋ねてみると、政府ないし政党の意思決定メカニズムが必ずしも民主的になっていないため、外部の意見が活かされないとのことでした。もう一つの原因として、この国の知識人が「然々の状況が続く限りどうしようもない」との批評家的立場にとどまり、一歩進んで、それではかかる状況を改善するには何をしたらよいかという行動面が十分でないことが挙げられています。

それだけに、前回のメッセージでご紹介したように、2月初めムハマド・ユヌス教授が「適格な候補者を選ぶ運動」を提唱し、翌3月末に同運動の具体化のため第1回の市民グループ集会が開かれたことは、当国の歴史上画期的なことでした。同運動の適格な候補者を選ぶとの戦術には一部批判はありますが、重要なことは、知識人が政治改革を求めて初めて行動を起こしたということにあります。具体的な戦術については今後衆知を集めてより有効なものに発展させていけばよく、この運動の目標を次期選挙に限定することなく、中長期的な政治改革を目指して息の長い運動に育てていくことが肝要です。

私は、帰国する前に知識人によるこのような運動の開始を目撃することができたことを大変嬉しく思っています。さもないと当国の知識人について誤ったパーセプションを抱いたまま帰国していたと危惧されるからです。

過去3年間におけるバングラデシュの発展は、民間セクターの成長、初等教育就業率の向上、ジェンダー・ギャップの改善、そして道路、橋、フライオーバーなどインフラの整備をとっても、誠に見るべきものがあります。対立的政治が当国の持つポテンシャルの実現を大きく阻んできているだけに、この運動が対立的政治を変えていけば、開発がしっかりした軌道に乗り、バングラデシュの明るい未来が見えてきます。バングラデシュの人々がこの未来を自らの手で実現できるよう、心から願っています。

私は帰国した後も当国の発展をフォローする所存であり、今後本メルマガの読者の皆さんとお会いする機会があろうかと思いますが、皆様のご健康とご活躍を祈念して本メッセージにおける最後の挨拶といたします。

(バックナンバー)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/mailMagazine/index.html
(小冊子「日本とバングラデシュの橋渡しのために」)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/pdf/merumagabook.pdf


【2】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]
●VARD眼科医療センター開所式(4月25日・シレット)

4月25日(火)午後4時より、シュナムガンジにおいてVARD(Voluntary Association for Rural Development)の主催による眼科医療センターの開所式が行われます。このセンターは、日本政府の草の根・人間の安全保障無償協力によって建設されました。開所式へは、当館から堀口大使他が出席します。

●堀口大使講演会(5月3日・ダッカ)

5月3日(水)午後5時より、ダッカ市内のナショナルプレスクラブにおいて、当館主催の堀口大使による政策講演会が行われます。

昨年5月に同所で行われた講演会「日本・バングラデシュ関係の更なる前進へ」では、バングラデシュを取り巻く南アジア地域に対する世界的関心の高まりをバングラデシュが十全に活かしているかという問題提起をしました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_npc040506.html

お問合せは大使館広報文化班(Tel:881-0087、担当:飴谷)まで。
[これまで]

●公衆衛生局中央研究所開所式(4月18日・モハカリ)

4月18日、公衆衛生局中央研究所の開所式が行われ、アブドゥル・マンナン・ブイヤンLGRD大臣、堀口大使、その他多数のゲストが出席しました。

この研究所は、日本政府が支援する「バングラデシュの水質検査システム強化」プログラムに基づいて設立されました。このプロジェクトは、バングラデシュにおける砒素汚染研究とその改善に重点を置いた水質検査システムの強化を目的としています。その目的の下、ジェナイダ及びノアカリの研究所の施設の改善等も実施されています。

本件に関するプレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_dphe180406.pdf

●第13回全国予防接種キャンペーン(4月15日・ダッカ)

4月15日、第13回全国予防接種キャンペーンの開始式がEPI Bhabanにて行われ、コンドカル・ムシャラフ・ホセイン保健・家族福祉相と堀口大使他が出席しました。

バングラデシュにおけるポリオ撲滅のため、日本政府は、1996年以降約4千5百万米ドルに上る援助を実施している他、海外青年協力隊隊員による活動を通した技術協力も行っています。

堀口大使は席上、以下のスピーチを行いました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_polio150406.html

●留学生支援無償事業の留学候補者の発表(4月10日・ダッカ)

4月10日、財団法人日本国際協力センター(JICE)による留学生支援無償事業(Japanese Grant Aid for Human Resource Development Scholarship:JDS)の留学候補者発表式と帰国留学生の報告会が、堀口大使、SK. A.K. モハタル・ホセイン財務計画省経済関係局(ERD)次官補のご出席の下で行われました。

式では、堀口大使が352名の応募者の中から合格した20名の候補者を激励しました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_jds100406.html

留学生支援無償事業は、日本の無償資金協力対象国において、社会や経済の開発計画や立案の実施に関わり、21世紀の指導者となることが期待されている優秀な若手の行政官や実務家、研究者などの人材を育成することを目的としたプログラムです。さらに、それぞれの留学生が、日本のよき理解者として両国の友好関係の基盤を拡大・強化していくことも期待されています。

本件に関するプレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_jds100406.pdf

日本国際協力センター(JICE)のホームページは以下の通りです。
http://sv2.jice.org/index.php

●海外青年協力隊新隊員着任(4月・ダッカ)

今月、新しく17人の海外青年協力隊隊員が着任しました。今回着任した隊員たちは、農村開発、初等教育、体育、コンピューター技術、職業訓練、観光などの分野での協力を行います。4月17日、新隊員たちは大使館を訪れ、堀口大使と懇談しました。

バングラデシュへは1973年以降、885名の隊員が派遣されており、現在、バングラデシュ全土で58人の隊員が様々な分野で活動を行っております。

本件に関するプレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pr_jocv170406.html



【3】青年海外協力隊リレー連載・第15回
「はじめの い〜っぽ!」
(橋本あけみ 平成16年度2次隊 鍼灸マッサージ)

障害者の職業訓練校で、視覚に障害をもつ方にマッサージを教えています。日本では視覚に障害をもつ方の職業としての認識は高いのですが、バングラデシュではマッサージ自体があまり知られていません。習慣として、女性から男性、男性から女性に触れることは禁止され、「マッサージ」というと風俗的イメージがあるとのことです。また障害者に対しても差別があるようで、職に就くのは厳しいのが現状のようです。

これまで、バングラデシュに住む日本人の方々やJICA関係者の協力を得て、日本人会のバザー、JICAオフィス、スポーツ団体などへスタッフと共に押しかけ、マッサージを施術させていただきました。スタッフは出張の度にモチベーションが高くなり、トレーニングにも熱がこもりました。金銭的な収入は得られませんでしたが、技術や知識、接客態度、そして何よりも意欲が向上したように思います(ひいき目かもしれませんが)。何よりも現場での彼らは、トレーニング中には見られないような真剣なまなざしで仕事をこなし、「バロ レゲチェ(気分がよかった)」と表情を輝かせており、マッサージ業の楽しさがわかったのでは・・・と感じています。

残念ながら、1年間のトレーニングを終了しても彼らに就職先はなく、個人経営するには資金面でも難しいのが現状です。それならば、とご自宅にお伺いする往診マッサージを始めました。現在お仕事をいただいているのは、日本人の方のみですが、マッサージの有効性を知っている日本人の方々から、欧米人、ゆくゆくはベンガル人の方にも広げていきたいと思っています。

細々ですが卒業生の就職先も探しており、スポーツ関係の施設に飛び込みで営業活動などをしています。外国人効果もあり、こちらの話に興味を持ってくれるのはラッキーなことです。先日伺ったスポーツジムからは、前向きなお返事をいただき、ちょっぴりうかれている今日この頃です。3月でトレーニングを終了した受講生は「この仕事で食べていきたいから、もっとここでトレーニングをしたい」と言っています。

バングラデシュにも「視覚に障害をもつ方の職業として、マッサージ業根付かせたい!!」なかなか簡単なことではありません。日本に根付いたのも何百年という歴史があってのことです。それでも関わった以上は「何かしたい!」「何か・・・」。

いろいろ考えてみても、戻るところはいつも同じ“フリダシ二モドル”。良い意味で原点に戻ること。とすると「いま、自分に何が出来るか・・・?」それは「『自分ができること』を『ひとつずつやる』こと」当然の答えを思い出しました。

気が付けば自然にやってきたことです。「ローマは一日にして成らず。」隊員という、恵まれた環境下をフルに活かし「できることをやる」、「ひとつずつやる」、「まずは初めの一歩から」一歩、一歩前進していきたいと思います。

マッサージに関するお問い合わせは akmhsmt@yahoo.co.jp まで。


【4】編集後記

今週はバングラデシュの新年を祝う行事が各地で開催され、外務省主催の祝賀レセプションも17日、ジア首相出席の下、ショナルガオン・ホテルで行われました。例年、外交団による出し物が披露されているようで、今年も数カ国が出演し、日本からも当地にお住まいの日本人グループによるインド舞踊を披露していただきました。ジア首相はじめ、政府高官や各国大使等は、南アジア文化を代表するインド舞踊を日本人がとても美しく踊ったことに驚かれ、堀口大使に賞賛の言葉が寄せられました。出演していただいた皆様に大変感謝申し上げます。

(在バングラデシュ日本大使館総務・広報文化班 飴谷貴信)


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