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日本語の最新号及びバックナンバー

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    日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第52号・2006/2/9)
        ―日本とバングラデシュの橋渡しのために―
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□ 目次 □

【1】堀口大使メッセージ
「バングラデシュ国民の誇りと自信キャンペーンについて」

【2】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]

●ジャパン・フェスティバル(2月7日〜18日・ダッカ)
○日本のクレイワーク展(2月7日〜18日)
○日バ交流写真展(2月7日〜18日)
○ディスカバー・ジャパン展(2月13・14日)
○小津安次郎映画祭(2月17・18日)
●カジ・ギヤスッディン氏個展(2月10日〜24日・ダッカ)
●JUAABベンガル語スピーチ・ソロ音楽コンテスト(2月18日・ダッカ)

[これまで]
●日ユニセフ共同現地訪問(2月5〜7日・ダッカ)
●ジャパン・フェスティバル開会式(2月7日・ダッカ)
●品質管理セミナー(1月27〜28日・ダッカ)

[お知らせ]
●邦人安全情報(2月15日ハルタル等)
●邦人安全情報(1月クライムマップ)
●邦人安全情報(2月10日デンマーク大使館に対するデモ行進)

【3】日本企業支援情報

●JETRO作成・バングラデシュ投資ハンドブック
●欧州委員会作成・南アジア投資ガイドブック

【4】青年海外協力隊リレー連載・第12回
「〜『知る』ための機会づくり〜」
(JICA シニア協力隊員 大蔵省経済関係局(ERD)配属 溝口 護)

【5】編集後記


【1】堀口大使メッセージ
「バングラデシュ国民の誇りと自信キャンペーンについて」

2月4日付当地デイリー・スター紙は15周年記念として、バングラデシュ人が 独立後35年の間に達成した世界に誇るべき成果とその担い手たちについて特集 を発行し、以下を挙げました。

第1は世界をリードするNGO。世界最大のNGOであるBRACやモハマッド・ユヌス 教授が発展させたマイクロ・クレジットなどの貢献。
第2は国際社会におけるバングラデシュの名声を築いたPKO隊員。現在、世界 第1位の9758名に達するバングラデシュPKO隊員は、卓越した規律や傑出した 能力によって派遣されたアフリカ諸国で現地住民から高い信頼を獲得。
第3にコレラなど下痢の世界的特効薬である経口補水液を発明したICDDR,B (国際保健人口研究センター)。

第4にバングラデシュ全輸出額の4分の3を稼ぐ縫製業を支える女工たち。

第5はバングラデシュ全輸出額の約半分に相当する40億ドルを送金する海外労
働者。

第6は建築家。ベンガルの豊かさとアメリカの活力を活かしてシカゴの「スカ イライン」を作ったF.R.カーンや、ゼロから今日の現代バングラデシュ建築の 発展を築いたマズハルル・イスラムなど。

第7は目覚ましいバングラデシュ経済発展を支える民間セクターを担う企業家 たち。

第8はベンガル精神を伝え発展させるバウルなどの民族音楽家、画家、舞踏家 など。

この特集は、バングラデシュの人々がこれまで飢餓、洪水、汚職などネガティ ブな要因のために自信喪失気味である中で、実は独立以来多くの民族として誇 るべき勝利と成果を収めており、これらを世界に語ってみたいとする画期的な 試みです。この試みは、以下の意義を持っています。

第1に、民族としての誇りと自信を持つことは更なる発展への駆動力になりま す。同特集が掲げた分野における一層の進歩と、それ以外の分野でも新たな進 展が期待できます。

第2に、更なる発展は民族としての自信を一層強め、国民が力を合わせて良く していこうとの気運の醸成を可能とします。

第3に、このような気運の醸成は、バングラデシュの発展を阻む原因として広 く指摘されながら、改善のため殆ど具体的行動がとられることのなかった対立 的政治の克服と汚職撲滅について、大きな一歩を踏み出そうとの国民的決意を 生み出すことも予想されます。

第4に、バングラデシュの人々が民族の誇りと自信について発信を始めること は、海外におけるバングラデシュの評価の見直しを迫り、これまでの不当に低 いイメージを是正する上で大きな一歩となります。

このように、バングラデシュ国民としての誇りと自信を求めるキャンペーン は、バングラデシュ発展の大きな力になるものです。今回のデイリー・スター 紙の特集をキッカケに、バングラデシュ官民が力を合わせてキャンペーンを継 続する努力をして欲しいと願っています。たとえば、各紙が6ヶ月に1回この ような特集を掲載すれば、数年後には大きな効果が期待できる筈です。

来年1月の総選挙に向けた選挙戦は既に始まっていますが、「バングラデシュ 国民としての誇りと自信を持とう。この誇りと自信にふさわしい国にしていこ う。その実現のための政策と手順に関する我が党の綱領はかくかくである。」 といったポジティブな選挙戦を展開する政党が出てくれば、その政党の勝利の 見通しが大きくなることは間違いなく、また「自由かつ公正な選挙」を実現す る上でも大きな力となります。

10年後20年後に豊かになったバングラデシュ国民が、今回の特集をキッカケと する誇りと自信キャンペーンこそ、バングラデシュ発展の大きな転機であった と振り返ることになるような日が来ることを願っています。

(バックナンバー)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/mailMagazine/index.html
(小冊子「日本とバングラデシュの橋渡しのために」)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/pdf/merumagabook.pdf


【2】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]

●ジャパン・フェスティバル(2月7日〜18日・ダッカ)

当館、国際交流基金、国立博物館の共催、ダッカ日本語教室同窓会、日本バン グラデシュ青年友好協会の後援により、2月7日(火)より18日(土)まで国 立博物館において、「ジャパン・フェスティバル」と題した日本文化展を開催 いたします。スケジュールは以下のとおりです。是非一度足をお運びくださ い。

○日本のクレイワーク展
2月7日(火)〜18日(土)10:30〜16:30
(木曜休館日、金曜15:30〜19:30)(7日15:30開会式)
日本の陶芸は世界的にも有名でかつ評価が高いですが、本展では陶を素材にし た立体造形(クレイワーク)に焦点を当て、50年代から90年代までの代表的な 作家29名の作品44点を紹介しています。

○日バ交流写真展
2月7日(火)〜18日(土)10:30〜16:30
(木曜休館日、金曜15:30〜19:30)(7日15:30開会式)
1972年2月11日の国交樹立以来、バングラデシュとは世界有数の親日国として 友好関係を深めて参りました。この写真展は、日バ交流の歴史を写真パネルと して展示し、これまでの両国友好関係の歴史を振り返るとともに、これからの 日バ関係の更なる発展を祈念する展覧会です。
○ディスカバー・ジャパン展
2月13日(月)・14日(火)10:30〜16:30
日本文化を紹介するため、いけばな、盆栽の展示、けんだま、独楽、竹とん ぼ、折り紙等日本の玩具の展示及び実演、日本人形、日本食見本、書道具等の 展示、日本の生活文化一般に関するビデオ上映、日本語の書籍、ベンガル人に よる日本に関する書籍の展示などを織り交ぜて日本文化を紹介するフェア。同 時に当館留学アドバイザーによる日本留学相談も行います。
○小津安次郎映画祭
2月17日(金)15:30〜20:00・18日(土)11:00〜15:00
(前回メルマガより日程が変更されております。ご注意ください。)
日本を代表する映画監督小津安次郎の4作品を上映します。
17日15:30 「浮草」(119分)
   18:00 「小早川家の秋」(103分)
18日11:00 「晩春」(108分)
   13:30 「風の中の牝鶏」(84分)

○日本語学習セミナーはハルタルのため、延期となりました。

本件に関する当館発プレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されていま
す。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_japanfestival050206.pdf

お問い合わせは大使館広報文化班まで。
電話:(880-2)881-0087、FAX:(880-2)882-6737

●カジ・ギヤスッディン氏個展(2月10日〜24日・ダッカ)

2月11日(土)から24日(金)の午前10時から午後8時まで、ギャラリー・チ トラクにて、日本留学経験のあるカジ・ギヤスッディン氏の個展が開催されま す。10日(金)午後5時からのオープニング・セレモニーには、堀口大使、 ジャミル・マジド外務省研修所所長(前駐日大使)他、多数のゲストが出席す る予定です。

お問い合わせはギャラリー・チトラクまで。
Gallery Chitrak
House 21, Road 4, Dhanmondi R/A, Dhaka-1205
電話:(880-2)862-0345
Eメール: chitrak@dhaka.net

●JUAABベンガル語スピーチ・ソロ音楽コンテスト(2月18日・ダッカ)

2月18日(土)午後5時より、ダッカ大学TSC講堂にて、バングラデシュ日本 留学生同窓会(JUAAB)主催、外国人によるベンガル語スピーチ・ソロ音楽コ ンテストが行われます。

当日は在留邦人によるベンガル語スピーチや、ベンガル楽器の演奏、インド舞 踊、また、日本の琴の演奏などが行われる予定です。

お問い合わせは大使館広報文化班まで。
電話:(880-2)881-0087、FAX:(880-2)882-6737

[これまで]

●日ユニセフ共同現地訪問(2月5〜7日・ダッカ)

2月5〜7日、日本・ユニセフ双方の米国・本部からの代表が当地を訪問しま した。今回の訪問の目的は、バングラデシュにおける日本とユニセフの協力実 績をレビューし、その成果を世界に拡大していくことです。
代表団一行は2月5日にランガマティを訪れ、総合地域開発プロジェクトの活 動を視察しました。また、6日にはガジプールで、初等教育開発プログラム (PEDP-2)におけるJICAとユニセフとの協力を視察しました。
7日には、財務省高官との意見交換及び日ユニセフ現地政策協議が行われまし
た。

今回の訪問の成果は3月にニューヨークで行われる日ユニセフ年次協議で報告 されます。

本件に関する共同プレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されています。
(事前発表)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_japanunicef020206.pdf
(結果報告)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_japanunicef080206.pdf

●ジャパン・フェスティバル開会式(2月7日・ダッカ)

2月7日、バングラデシュ国立博物館において、ジャパン・フェスティバルの 開会式が行われ、政府関係者や各国大使、経済関係者など約150名が出席しま した。

イスラム情報大臣、ホック館長、堀口大使によるテープカットにより展示会場 がオープンしました。会場内では日本のクレイワーク展と日バ交流写真展が行 われており、出席者たちは写真展では日バ交流の歴史がまさにバングラデシュ の独立から始まっていることを改めて感じ、クレイワーク展ではバングラデ シュにおいても陶芸が盛んなことから、日本の陶芸との共通点や相違点を見つ けているようでした。

堀口大使は開会式で以下のスピーチを行いました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_japanfestival070206.html

本件に関する当館発プレスリリースは以下のウェブサイトに掲載されていま
す。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/pr_japanfestival070206.pdf

フェスティバルは18日まで続いています。

お問い合わせは大使館広報文化班まで。
電話:(880-2)881-0087、FAX:(880-2)882-6737

●品質管理セミナー(1月27〜28日・ダッカ)

1月27日(金)28日(土)の2日間、品質管理に関するセミナーが日バ商工会 議所(JBCCI)の主催でバングラデシュAOTS同窓会(BAAS)、バングラデシュ 品質管理協会(BSTQM)の協力の下、SELセンターの講堂で行われました。
開会式は、堀口大使他約40名が出席して行われ、堀口大使は席上以下のスピー チを行いました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_jbcci270106.html

(JBCCI事務所)
Tel/Fax: 886-0105
E-mail: jbcci@citech-bd.com
http://www.jetro.go.jp/bangladesh/eng/jbcci/index.html

[お知らせ]

●邦人安全情報(2月15日ハルタル等)

1.当地報道によれば、アワミ連盟を中心とする野党14党連合は、電力、肥料 及び燃料の安定供給を要求して、2月15日(水)、日の出から日没までの間、 バングラデシュ全土において「ハルタル」を実施することを発表しておりま す。

2.また、政府が2月3日から5日までのデモ行進を妨害したことに対し抗議 するため、2月8日(水)、バングラデシュ全土で「デモ行進」を計画してい ます。

3.さらに、次の日程・場所で「大規模集会」を開催することを発表しまし
た。
○2月25日(土):ディナジプール
○3月1日(水):チッタゴン
○3月6日(月):ボリシャル

4.在留邦人の皆様は、今後の動向に注意を払っていただくとともに、ハルタ ル等の当日は群衆が集結しそうな場所に近寄ることは避けてください。また、 やむを得ず外出する際には自己防衛手段を常に念頭に置くなど、慎重な行動を 取って下さい。
●邦人安全情報(1月クライムマップ)

本年1月中におけるダッカ市内の凶悪事件発生状況は、特にシャムプール地区 で殺人事件が多発しました。犯行は銃器及び刃物を用いていることから、在留 邦人が強盗に遭遇した場合、無理な抵抗はせずご自身の安全確保を最優先に行 動して下さい。

また、ダッカ―アリチャ間の長距離バスで集団強盗事件が発生しており、乗員 乗客は金品だけでなく携帯電話機も強奪されました。昨年12月には、邦人旅 行者が夜間に長距離バスの乗車中に強盗被害にあっています。在留邦人が長距 離バスを利用する場合、特に強盗事件が懸念されるため、夜間の利用は可能な 限り控えて下さい。

本年1月のクライムマップ(ダッカ市犯罪発生状況)を、次のウェブサイトに
掲載しました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/mailMagazine/pdf/map_jan2006.pdf

●邦人安全情報(2月10日デンマーク大使館に対するデモ行進)

1.当地報道によれば、一部の当地イスラム団体は、デンマーク紙がイスラム 教の預言者モハメッド(ムハンマド)の風刺画を掲載したことに対し抗議し て、以下の通り同国大使館の包囲プログラム等を実施することを発表しまし た。
(1)日:2月10日(金)
(2)場所:デンマーク大使館(住所:House#8, Road #51,Gulshan2)
(3)当日の行動予定
(イ)インターナショナル・コトメ・ノブワット・ムーブメント・バングラデ
シュは、金曜日の集団礼拝の後(通常14:00)、各参加者がテジガオンのナビ スコ交差点からデンマーク大使館までデモ行進を行い、同大使館を包囲する。 (ロ)ヒズブト・テハリルは、同大使館を包囲する。 (ハ)チャトロ・シビル(ジャマティ・イスラミの学生組織)は、バイトゥル ・ムカラム(ナショナル・モスク)の北側で、デモ行進を行う。

2.在留邦人の皆様は、今後の動向に注意を払っていただくとともに、デモ行 進当日は、特に、午後から日没にかけ活動が活発化し、警官隊との衝突が発生 することも予想されますので、本経路となりうる地域及び同国大使館周辺に近 寄ることは避けてください。また、やむを得ずデモ行進周辺に外出される際に は、自己防衛手段を常に念頭に置くなど、慎重な行動を取って下さい。


【3】日本企業支援情報

●JETRO作成・バングラデシュ投資ハンドブック

今般、JETROバングラデシュ事務所は「バングラデシュ投資ハンドブック」を 作成しました。バングラデシュの投資奨励・促進策、会社設立手続、人事・雇 用、為替管理等の情報をとりまとめたものです。全文を以下のウェブサイトに 掲載しましたので、ご覧頂ければ幸いです。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/business/pdf/investhandbook0206.pdf

バングラデシュ日本企業支援ウェブサイトはこちらです。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/business/index.html

●欧州委員会作成・南アジア投資ガイドブック

欧州委員会アジア投資促進プログラムによる欧州企業向けの南アジア投資ガイ ドブックが最近出版されました。ヨーロッパから見た南アジアということで、 視点を変えて参考になることもあるかもしれません。有望セクターとして、自 動車・自動車部品、観光、食品加工、交通インフラ、エネルギー、アウトソー シング、織物・衣料、医薬品を掲げています。JICA民間セクター開発企画調査 員の上田隆文氏がとりまとめた概要を次のウェブサイトに掲載しましたので、
ご覧頂ければ幸いです。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/business/pdf/southasiainvestguide0206.pdf

ガイドブック全文(英文)は、以下のリンクからダウンロードできます。
http://europa.eu.int/comm/europeaid/projects/asia-invest/download2002/study_saarc.pdf


【4】青年海外協力隊リレー連載・第12回
「〜『知る』ための機会づくり〜」
(JICA シニア協力隊員 財務省経済関係局(ERD)配属 溝口 護)

私は28歳です。「うそでしょう」とよく言われるのはただ単に外見が老けてい るからなのですが(よく「落ち着いて見えますね」と言葉巧みになぐさめてい ただいています)、ひょっとすると「シニア隊員」という身分も、誤解を与え るきっかけになっているのかもしれません。

「シニア隊員」は、正式には「シニア青年海外協力隊員」といいます。この 「シニア」は「年上の」という意味ではなく「上級の」という意味を持ってい ます。そして、この「上級の」が意味するところは、「協力隊活動経験」で す。つまり、一度協力隊に参加していれば、シニア隊員は別に40歳以下でも30 歳以下でも構わないわけです。

「シニア隊員」が年齢と関係がないということと同様に、「意外と知られてい ない情報」はたくさんあります。

私は、財務省経済関係局(ERD)に派遣され、協力隊員の後方支援を主な業務と して活動しています。これには、協力隊の問題解決から広報、派遣の案件発掘 等が含まれます。(その他、支援に関わる業務は何でもやります!)そして、 その中でも特に重点を置いているのが、広報活動です。

恥ずかしい話ですが、最近になってようやく、知っていることよりも知らない ことの方がはるかに多いのだということに気がつきました。「知らない」と否 定的に捉えると何かさびしい気もするので、「得るものがたくさんある」と前 向きに考えてはいますが。

「知っている」と「知らない」。この差は非常に大きい。知っているからこそ 選択の余地が生まれるのであって、知らなければそのままです。知っているか らこそ、「選択しない」という選択肢が生まれてくるはずです。
この「知る」ということの重要性、そして、派遣されてからの8ヶ月でみた、 協力隊がまだまだ「知られていない」という現状を考えると、広報活動が私の 活動において比重を占めてくるのは自然の流れなのです。(もちろんそういっ た意味で、私たちがこうして、活動を紹介する機会を与えていただいているこ とは、非常にすばらしいことです。)

バングラデシュ向けには、昨年12月に政府関係者を対象として実施したJOCV広 報セミナーを、今度は地方展開していこうと計画しています。3月2日(予定) のラッシャヒディビジョンでの開催を皮切りに、隊員の派遣期間や活動状況を 鑑みながら随時実施していく予定です。

また、JOCVを題材にしたドキュメンタリービデオの作成も計画しています。広 報セミナーをする際に感じるのが、わかりやすくかつ楽しみながら活動を理解 してもらうための材料の欠如です。JOCVの成長を追いながら、ボランティア事 業の全体像が見えるようなものを作ることができれば、その不足を補うことが できるかもしれません。内容はすべてベンガル語で収録し、日本語や英語の字 幕を入れることで視聴対象を広げることも視野に入れています。

さらに日本国内向けですが、協力隊員は本当の意味で「現場」という言葉を使 える存在である点に注目しています。普通に生活していても日々何かが起こる バングラデシュ。隊員がどれほど多様な経験をしているかを想像するのは難し くありません。そんな彼らの体験談を、いくつかのキーワードで結んで収集す れば、きっとおもしろい材料になるはずです。

「知られていない」情報はたくさん転がっています。それらをいかに精選し、 魅力を引き出すことで価値を高め、外部へ発信していくことが、私の役目だと 思っています。

バングラデシュ国民のみならず、在住されている日本人の方々、そして日本国 内にいらっしゃるみなさんにも、協力隊を「知る」機会をどんどん作り、彼ら の素晴らしさをもっともっと伝えていきたい。そうすることによって、協力隊 員自身にも活動への誇りと責任感が生まれてくる。理想的な好循環、そして、 少し違った後方支援の形とはなりえないでしょうか。

こんなことを、私は日々配属先の事務所で、ひそかに企んでいるのです。

これらがすべて実行できるかどうかはわかりません。いろいろな制約があるの も事実です。しかし、せっかく与えられた機会です。まずは最初の一歩を踏み 出し、多少時間がかかってもぜひやりとげたいと思っています。

(青年海外協力隊)
http://www.jica.go.jp/activities/jocv/


【5】編集後記

ジャパン・フェスティバルが開幕しました。実は、いろいろ不確定要素が多く て、開幕できるかどうか数日前までわかりませんでした。クレイワークは日本 から、映画はインドから送付されることになっていました。それぞれ送付が大 幅に遅れ、輸入手続が間に合わなくなりそうだったのですが、何とか間に合わ せることができて安心しました。映画祭は日程変更ということでおさまりまし たが、日本語学習セミナーが、ハルタルのために期間内の実施が不可能になっ てしまったことが返す返すも残念です。改めて当地で文化事業を行う難しさを 感じているところです。

(在バングラデシュ日本大使館広報文化班 飴谷貴信)


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