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日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第45号・2005/11/02)
―日本とバングラデシュの橋渡しのために―
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□ 目次 □
【1】堀口大使メッセージ「南アジア地域協力推進のために」
【2】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●アルカディア演奏のテレビ番組放映(11月8または9日(イード5日目))
●国際エンゼル協会20周年(11月9日・ガジプール)
[これまで]
●日バ国際美術交流展(10月20日〜26日・ダッカ)
●ダッカ日本人学校創立30周年記念行事(10月21日・ダッカ)
●PRSP時代の技術協力に関するJICA専門家定例会(10月23日・ダッカ)
●保健プログラムへの支援供与式(10月24日・ダッカ)
●HIV&AIDS問題に関する開発援助勉強会(10月27日・ダッカ)
[安全情報]
●ダッカにおける邦人連れ去り・軟禁事件の発生
●第13回SAARCサミット開催等に伴う注意
【3】青年海外協力隊リレー連載・第6回
「理科実験のトレーニングを行って」
(16年度1次隊・理数科教師 平石 武)
【4】編集後記
【1】堀口大使メッセージ「南アジア地域協力推進のために」
南アジア地域協力機構(SAARC)のダッカでの首脳会談は過去2回延期された
後、11月の11、12の両日開催されます。報道によれば、今回の首脳会談では貿
易・投資促進のための4協定の署名などが予定され、防災、テロ防止、エネル
ギー分野の協力が議論される見通しです。
南アジア諸国はかつてはインド帝国の一部であっただけに、歴史的、文化的な
共通性もあり、本来であれば南アジアの面積も人口も70%を占めるインドを中
心に地域内の協力ももっと進んでいても良いと思うのですが、現状は期待を大
幅に下回っています。
その原因についてはすでにいろいろな指摘がなされていますが、南アジアの各
国はインド以外の域内国とは国境を共有していないため、地域協力といっても
インド中心にならざるを得ないこと、域内諸国はインドとの国境を通して人々
やモノあるいは思想が自由に往き来し、その結果インドとの間で種々の政治
的、経済的問題が生じがちであること、インドは存在が大きいだけに、域内諸
国の感受性や懸念を無視もしくは当然視しがちであり、その結果域内諸国は不
安を覚え、地域協力に積極的になり難いこと、域内諸国の多くは多人種、多宗
教でありながら、宗教色が強く(パキスタン、バングラデシュ、モルディブは
イスラム教、ネパールはヒンドゥー教、スリランカ、ブータンは仏教)、いず
れも国家の統合過程にあるため、少数派に対する配慮を欠き、時に暴力的、分
裂的になる ことがあることなどが挙げられています。
さらに、域内諸国において、様々な困難な状況になると、反政府分子はインド
側に逃げたり、時にはインド側から支援を得たりするため、時の政府はインド
を政府の実際の態度にかかわりなく非難することになりがちです。
現に1980年代半ば、インド政府はスリランカの人種的対立において、公にタミ
ル人を支援し、その覇権主義政策にスリランカのジャワルデネ大統領は1986年
バンガロールで開催された第2回SAARC首脳会議において抗議しました。また、
逆にインド政府は、パキスタンが国境周辺の反政府勢力に支援を与えていると
して非難し、またバングラデシュがインド東北州の反政府勢力に隠れ家を認め
るとして抗議しています。
このように地域には多くの対立がありながら、何故SAARCがこれらの対立の解
決に乗り出さないのかとの疑問が浮かびます。
それはSAARC設立に当たって、インドは域内諸国がインドに「団交」を迫って
くることがないよう、二国間問題は取り上げないことを条件としたためとされ
ています。さらにインドは、域内の「盟主」としてインド版モンロー主義をと
り、地域内の問題について域 外国の干渉を排除する傾向にあります。
そのため、カシミール問題をめぐるインド・パキスタン問題も、スリランカの
タミル・タイガーとの紛争も、ネパールにおけるマオイストとの対立、さらに
水の配分をめぐるインド・バングラデシュの紛争など、域内各国にとって文字
通り死活的な問題をSAARCでは取り上げられないでいます。
こうしてみると、SAARCが南アジアの地域協力機構として今以上に重要な役割
を果たしていくためには、域内諸国の関係を阻害する問題は何でも取り上げら
れるように組織を改正する必要があるかもしれません。そうすることは短期的
には困難な状況をもたらすかも知れませんが、中長期的には域内の相互信頼を
生み、域内の貿易や投資を促進し、南アジア地域の発展と繁栄をもたらすこと
になると思います。
その実現には多くの障害が予想されますが、域内指導者の英知と政治的リー
ダーシップが強く求められるところです。
●前号大使メッセージ「再び観光振興について(モハスタンを見て)」の追伸
先般、モハスタンの仏教遺跡を訪ねた際に、折角の観光資源がありながら十分
活用されておらず、また、博物館の展示施設が不十分なままで外国人の入館料
が大幅に値上がりしていたのを知り、バングラデシュ政府が観光振興を総括的
コンテクストの中で見る重要 性を感じました。
その点は、多くの観光客を招いてバングラデシュの実態を見てもらうことで、
海外における不当なイメージの改善を図るという観光振興の大きな目的からは
逆効果になると思われたため、同処置を再考してもらうよう10月25日付で文化
大臣にレターを発出しました。
(バックナンバー)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/mailMagazine/index.html
(小冊子「日本とバングラデシュの橋渡しのために」)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/pdf/merumagabook.pdf
【2】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●アルカディア演奏のテレビ番組放映(11月8または9日(イード5日目))
11月8日または9日(イード5日目)13:25より、財団法人アルカディア音楽
芸術振興財団のメンバーとして日本内外で活動している寺本郁子氏(ソプラ
ノ)、中村八千代氏(フルート)、浜口真理子氏(ピアノ)の演奏がNTVにお
いて放映されます。同メンバーの皆さんは、去る8月に日本大使公邸において
コンサートを開催するためにダッカを訪問され、今回の番組はその機会に撮影
されたものです。
●国際エンゼル協会20周年(11月9日・ガジプール)
国際エンゼル協会が1986年にバングラデシュで活動を始めて以来、今年で20年
目を迎えます。9日、記念式典が開催され、堀口大使が出席する予定です。同
協会は、子供のリハビリテーションと教育を目的とした活動からスタートし、
現在では、女性の教育、技術訓練、農業訓練、奨学制度、学校建設等の重要な
分野にその活動の幅を広げています。
日本政府は、NGOとの連携の重要性を認識し、草の根無償資金協力等を通じて
国際エンゼル協会を含むバングラデシュで活躍するNGOへの協力を拡充してい
ます。
(国際エンゼル協会)
http://www.angel-ngo.gr.jp
[これまで]
●日バ国際美術交流展(10月20日〜26日・ダッカ)
10名の日本人芸術家と10名のバングラデシュ人芸術家が作品を展示する、日バ
国際美術交流展「Bridge of Friendship(友好の橋)」が、ダッカのベンガル
ギャラリーで10月20日から26日まで開催されました。
20日11時半から行われた開会式ではラーマン文化大臣、日本から白木俊之筑波
大学名誉教授他が出席し、堀口大使は、この美術交流展が両国民の既存の友好
関係をさらに強化することを望むと挨拶しました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sp_bridge201005.html
●ダッカ日本人学校創立30周年記念行事(10月21日・ダッカ)
ダッカ日本人学校は1975(昭和55)年10月20日に創立され、本年で30周年を迎
えます。これを記念して、例年行っている学習発表会にあわせ、10月21日、
ダッカ日本人学校にて創立30周年記念行事が行われました。児童・生徒の熱演
は感動的でした。
(ダッカ日本人学校)
http://www.jsdhaka.com/
●PRSP時代の技術協力に関するJICA専門家定例会(10月23日・ダッカ)
10月23日、JICAバングラデシュ事務所会議室において、「Whither Technical
Cooperation?―バングラデシュでPRSP(貧困削減戦略文書)時代の技術協力
を考える」と題したJICA専門家定例会が開催されました。
JICA萩原企画調査員のプレゼンテーションに続き、堀口大使をはじめ、JBIC、
NGO、国際機関、民間の方など、約30名の参加者を交え、活発な議論の輪が広
がり、有意義な会合になりました。議論では、技術協力と資金協力の関係のあ
り方、案件形成のプログラム化の必要性、日本側技術協力関係者の人材育成の
重要性等が取り上げられました。
(JICAバングラデシュ事務所)
http://www.jica.go.jp/bangladesh/
●保健プログラムへの支援供与式(10月24日・ダッカ)
9月24日、日本政府が先に発表した、保健・人口研究センター(ICDDR,B)が
行っている「貧民の保健改善:保険・栄養・人口研究プロジェクト」に対する
4億6千万タカ(約7百万米ドル)の支援の供与式が、堀口大使、サック所長
らの出席の下で行われました。
この資金は、日本の債務救済無償及び食糧支援から生じた見返り資金によって
賄われます。見返り資金とは、資金協力によって供与された額に応じた現地通
貨を開発途上国政府が積み立て、日本政府と合意の上で自国の社会経済開発の
ための計画に使用するものです。
当館発英文プレスリリースは以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pr_icddrb040905.html
●HIV&AIDS問題に関する開発援助勉強会(10月27日・ダッカ)
10月27日、「バングラデシュのHIV&AIDS問題の現状と課題―UNICEFの経験から
―」とのテーマで、第27回バングラデシュ開発援助勉強会が大使館で開催さ
れ、援助関係者や企業関係者の方々など約30名の参加を得て、約2時間に亘っ
て発表と議論が行われました。
冒頭、UNICEFバングラデシュ事務所の平野明子さんと杉みちるさんから、
(1)バングラデシュのHIVの現状、(2)政府のエイズ対策(戦略計画、主
なエイズ事業)、(3) ユニセフの活動についての説明の後、(4)今後の
課題として、(イ)政府・サービス提供者の能力開発、(ロ)予防対策の強
化、(ハ)HIV、エイズと共に生きる人々および影響を受けている人々に対す
る偏見の軽減とケアの保障、(ニ)少数民族や難民に対する活動の4点が提示
されました(以下の発表資料をご参照ください)。これを受け、参加者の間で
活発な質問・議論が交わされました。
(発表資料)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/ppt/051027hivaids.ppt
(過去の開発援助勉強会の記録・資料)
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/benkyokai.html
[安全情報]
●ダッカにおける邦人連れ去り・軟禁事件の発生
10月20日夕刻(現地時間。以下同様。)、首都ダッカのジア国際空港におい
て、日本人が連れ去られて一時的に軟禁され、身代金を要求される事件が発生
しました(21日未明、同男性は現地治安当局により無事救出されました。)。
同男性は、空港に到着した際、同空港のミーティングポイントで2人のバング
ラデシュ人に声をかけられ、その2人を待ち合わせていた知人の関係者である
と思い込み、ホテルに連れて行かれ、数時間にわたり軟禁されたあと、現地治
安当局により無事救出されました。
バングラデシュにおける外国人の誘拐事件は、2001年2月にチッタゴン丘陵地
帯のランガマティ県において英国人1人、デンマーク人2人の計3人が身代金
目的で誘拐されて以来、発生は確認されていませんでした。今回の事件は、結
果として人質が無事に解放されたものの、一歩間違えば被害が大きくなってい
た可能性があります。
バングラデシュの空港においては、親しげに声をかけてきてガイド等を装った
り、半ば強引に荷物等を運んでしまうことにより、有無を言わせずに金銭を要
求するという事例が散見され、注意が必要です。また、今後もこのような事例
を発端として今回と同様の事件が発生する可能性も排除されませんので、見知
らぬ者が声をかけてきても決してついていかない等自己防衛に努めるととも
に、当地を訪ねる友人、知人などにも呼びかけてください。
なお、バングラデシュに対しては、危険情報において、チッタゴン丘陵地帯全
域に「渡航の是非を検討してください。」を、その他首都ダッカを含む全土に
「十分注意してください。」を発出しています。また、同国に対しては爆発事
件に関するスポット情報も発出されていることから、同情報の内容にも併せて
十分留意してください。
●SAARCサミット開催等に伴う注意
11月12日及び13日、首都ダッカ市において第13回SAARCサミットが開催され、
インド、パキスタン、スリランカ、モルディブ、ブータン、ネパールの各国首
脳が参加する予定です。サミット開催に当たり、数日前からダッカ市を中心と
して、空港、駅、ホテル、ショッピングモール及び国境地域などについても厳
重な警備体制が敷かれると共に、サミット開催期間中は大規模な交通規制も実
施されます。
バングラデシュにおいては、10月3日にチッタゴン市等東部3県で同時爆発事
件が発生、また8月17日にも全土64県中63県でほぼ同時に400発以上の爆弾が
爆発するという事件が発生しており、同国における治安情勢は不安定な状況に
あります。また、11月4日はイード(断食月明けの祭)が予定されており、サ
ミット開催と併せて、これらの行事等に乗じたテロ事件が発生する可能性もあ
り、引き続き十分な注意が必要です。
バングラデシュに渡航・滞在される方は、テロ事件や不測の事態に巻き込まれ
ることのないよう、最新の治安関連情報の入手に努め、現地警備要員の指示に
留意するとともに、サミット関連施設、政府関係施設、宗教関係施設、バス
ターミナル、市場、映画館など人の多く集まる場所に近付かない、多数の人が
集まる場所では警戒する、周囲の状況に気をつけるなど安全確保に十分注意を
払ってください。また、テロ事件が発生した場合の対応策を再点検し、状況に
応じて適切な安全対策が講じられるように心掛けて下さい。
(邦人安全情報)
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=012#header
(問い合わせ先)
○外務省領事局邦人テロ対策室(テロに関する問い合わせ)
電話番号:(代)03−3580−3311 (内線)3679
○外務省海外安全相談センター(国別安全情報等)
電話番号:(代)03−3580−3311 (内線)2902
○外務省海外安全ホームページ
http://www.mofa.go.jp/anzen/
○在バングラデシュ日本国大使館
電話番号:(880−2)8810087
【3】青年海外協力隊リレー連載・第6回
「理科実験のトレーニングを行って」
(16年度1次隊・理数科教師 平石 武)
「Takeshi、この本を小学校の教師に配りたいのだけど。」
以前、他の協力隊員が作った理科の実験集を読んで、同僚がそのように言っ
た。それまでの私は、朝9時席に着き、夕方4時席を立ち、家に帰る、という
規則正しい生活を9ヵ月間崩さず続けてきた。そして、このリズムのまま2年
間の活動は終わるものだと思っていた。けど、このリズムにも少し飽きてき
た。久しぶりに体と脳みそを動かしてみようかなと思い、同僚が出したその提
案にのった。実験の詳細を図で描いた実験集なんてものは当時、この辺りの小
学校にはなかったし。
「賛成です。配りましょう。」
その後、行ったことを以下に示す。実験集配布の案に対する教師からの意見の
聞き取り・トレーニング内容の作成・トレーニングにかかる費用の見積り・バ
ングラデシュ政府の許可の取得・印刷を発注する店探し・トレーニング会場の
手配・参加教師の選抜・トレーニングで使う備品の調達…。いろいろ行いまし
たぁ。っていうか、本を配布するだけのはずが何でトレーニングを行うことに
なっているの?
「Takeshi、ただ、実験集を配布するだけでは駄目でしょ。使い方のオリエン
テーションを含めたトレーニングが必要でしょ?」
ごもっともです。さすがここの長。ダテじゃない。
その後、色々な人達からの協力を得ながら準備を進めていった。トレーニング
開催に向けて準備をする中で、頭を悩ませるものもあった。そのうちの1つ、
お金。
「どうして、食費として参加教師に125タカ、講師に225タカも払うのでしょう
か?(注:この辺りでは30タカあれば、一般的な昼食と2回の間食をとること
ができる。)」と、同僚に尋ねたところ、
「Takeshi、それは、トレーニングを受けることも与えることも大変な仕事だ
から。」
…なるほど。一日中、何かをするなんて大変だよね。いっぱい食べないと乗り
切れないよね。けど、
「125タカも払いません。食費として参加教師には80タカ払います。これだけ
あれば十分な食事ができます。」と、私は提案。たくさん、たーくさん食べて
トレーニングを受けるように。このお金、全部食費に使いますように。間違っ
ても、間違っても、食費を削って、トレーニング中は空腹のためボーっとし
て、トレーニング終了後、嬉々として、子供の服とか奥さんのサリーとか自分
のシャツとか買いに行きませんように。と、思いながら。
で、講師には食費としていくら払ったのって?225タカ。…だって、トレーニ
ングを見にお客さんが来たとき、講師は沢山料理を振る舞わなければいけない
し…。某団体が資金を出してここで行われる他のトレーニングも食費として
225タカ出しているんだからいいでしょ。足並みそろえないとね。言い争いに
負けたわけじゃないよ。決して・・・。
まぁ、そんなこんなでトレーニングの準備は進み、開催され、終了した。あれ
から5ヶ月が過ぎ、今、私と同僚はトレーニング後、教師たちにどのような変
化が起きたか、観察している。変化の具体例として、ある教師は実験道具・材
料を収集、職員室に保管するようになった。ある教師はたった1班分(4人
分)の道具を用意するだけで、教室全員(60人)に実験をする機会を与える方
法を考え付いた。(どうやったのかはヒ・ミ・ツ。皆、考えてみてね。)
等々。もちろんトレーニング後も変化のない教師もいる。
そのような変化のない教師がいること等を踏まえ、他の隊員から、
「結局、お金が目的で先生たちはトレーニングに来たんでしょ。」
と、言われたりもする。(はぁー。全くそのとおりです。私の悪い予感が当た
り、多くの参加教師は、受け取った食費を元手に、トレーニング終了後の夕
方、服屋などで買い物しているのを見かけました。ここの国の人たちは、服を
買うのが大好き。あなたの意見、正しすぎて反論できません。)
以下、このトレーニングを行ってみて、私の所感。
その本を配布することを同僚が提案しなければ、今でも私は朝9時に席に着
き、黙々とこの国の理科の教科書を読み、夕方4時になったら席を立ち、家に
帰っていたことだろう。あの一言がきっかけとなり、その提案を実現するため
に何をすべきか考え、行動し、指示を出していった。また、その面白さを知っ
た。これって協力隊の醍醐味?協力隊って、誰からも指示は出されないから何
も考えなければなーんも始まらない。自分で考え指示を出す、これが大事。す
ると、流れが起こる。(自分の考えが通らないときも多々ありますが。とりあ
えず言ってみる。通るも通らないも神の思し召しのままに。と、思いなが
ら。)考える・指示する・動く・反省する・考える・指示する・・・疲れた
ら、
ちょこっと休憩。このサイクルにハマるとヌケられなくなる。刺、激、的、
で。
今は反省期間中。反省の内容?それは…、私は教師たちに教えることはでき
た。参加教師たちは私が教えたこと(知識・技術など)を受け取ったように思
える。(程度の差はあるが。)しかし、私は教師たちに、トレーニング終了後
も、私が日本に帰ってからも、ずーっと、ずーっと学ぶ態度をもたせることは
できなかった。このままでは教師たちは自ら新しいことを獲得することはな
い。これでは自立しない。どうやったら、学ぶ態度をもたせることができるの
かただいま考え中。
活動期間残りあと9ヶ月。
【4】編集後記
バングラデシュに着任して以来、初めてのイード(断食月明けの祭)です。お
目当てのレストランが昼間は閉まっていたり、交通渋滞がいつにも増して悪い
ために移動に予想以上の時間が掛かったり、と戸惑うことが多いです。ただ、
せっかくの機会ですから、イスラム教についての理解を深めることができれば
と思います。
(在バングラデシュ日本国大使館総務・儀典班 永瀬沙織)
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