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日本語の最新号及びバックナンバー

 

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   日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第23号・2004/12/22)
        ―日本とバングラデシュの橋渡しのために―
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□ 目次 □

【1】堀口大使メッセージ「バングラデシュ人の回復力(レジリアンス)」

【2】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]
●天皇誕生日に際しての日本特集の当地紙掲載(12月23日・バ全国)
●マレカ・カーン氏の生け花個展(12月24〜25日・ダッカ)
●ポスターに見る日本展(1月18〜31日・ダッカ)

[これまで]
●北部農村インフラ開発プロジェクト完工式(12月22日・マイメンシン)
●「小児感染症予防計画」のための無償資金協力(12月18日・ダッカ)
●第4回JUAAB年次総会・懇親会(12月17日・ダッカ)
●JICA帰国研修員同窓会セミナー(12月17日・ダッカ)
●世界遺産地域保全キャンペーン終了式(12月15日・ダッカ)
●ユニセフIDEALプロジェクト・ワークショップ(12月15日・ダッカ)
●民間セクター開発ラウンドテーブル(12月14〜15日・ダッカ)
●日英開発援助ハイレベル共同訪問(12月12〜13日・ダッカ)

[おしらせ]
●2005年度大使館休館日のお知らせ
●新刊図書のご紹介「東パキスタンの大地に挑む」


【3】 特別寄稿「Jazz in Dhaka: IKASUMI JAZZ BANDの思い出」 (国連児童基金(ユニセフ)・プロジェクトオフィサー:市川奈緒美氏)

【4】バングラデシュ案内・第16回「民俗演劇『ジャットラ』」


【1】堀口大使メッセージ「バングラデシュ人の回復力(レジリアンス)」

本年は、日本においても台風及び地震による大きな被害があり、被災者の方々 は冬を迎え大変な苦労が続いており、心より同情しております。
バングラデシュも本年は7・8月にかけて1988年以来といわれる大洪水があ り、9月には追い討ちをかけるように54年ぶりという大雨による大洪水に見舞 われて、大きな被害を受けました。

これらの被害に対し、日本政府は680万ドル相当の緊急援助と食糧援助を行 い、そのうちの一部をUNICEFを通じた飲料用井戸の浄化と修復及びトイレの設 置に当てました。この支援がどのように行われているかを視察するため、11月 末、UNICEF事務所のギアシング所長とインド東北部のトリプラ州に隣接するバ ラモンバリア県のコシュバを訪ねました。

この地域はとくに低地となっており、人々は周囲の土地を削り1メートルぐら い盛り上げた敷地に家を建てて住んでいますが、今年の洪水では主要道路も全 て冠水してしまい、各家々も床上50〜60センチまで浸水し、井戸もトイレも冠 水してしまいました。
今回私たちが訪ねたときには、同地区のほとんどの家の井戸・ポンプの修復、 トイレの設置が完了していました。このポンプの修復に当たっては、従来より 数十センチずつ高くし、将来今回規模の洪水なら冠水しないようにした由で す。

今回の出張で最も印象的だったのは、この地区は9月には一面大きな湖のよう になり、多くの家畜が溺れて死に、種籾も冠水して腐ってしまったとのことで すが、今回訪れたときには、わずか2ヶ月前に洪水があったことは嘘のよう に、田畑は青々と茂り、牛は草を食み、アヒルは元気に泳ぎまわり、人々は平 常と変わらない生活を送っていたことです。

この目覚しい復旧を可能にしたのは、バングラデシュ政府の支援や国際社会の 援助も与っているとは思いますが、それ以上に何世紀にわたって洪水を生活の 一部として生き抜いてきたバングラデシュの人々の強靭な回復力(レジリアン ス)であろうと確信した次第です。


【2】最近の日本・バングラデシュ関係

[これから]

●天皇誕生日に際しての日本特集の当地紙掲載(12月23日・バ全国)

12月23日(木)の天皇誕生日に際し、当地主要英字紙は日本特集 (Supplement)を組む予定です。堀口大使メッセージ、日・バングラデシュ関 係のクロノロジー、日本のODAに関する資料等が掲載されます。

●マレカ・カーン氏の生け花個展(12月24〜25日・ダッカ)

12月24日(金)〜25日(土)、ウッタラのギャラリー・カヤにて、当地で長年 に亘り生け花の普及に努められ、2001年には勲五等宝冠章を授章されたマレカ ・カーン氏の生け花個展が開催されます。24日初日は午前10時45分から開会式 が行われ、堀口大使他が出席します。皆様お誘い合わせの上お越し下さい。

□Galleri-Kaya□
開催時間:午前11時から午後8時まで(初日は午前10時45分から)
住所:House 20 Road 16 Sector 16 Uttara Dhaka 1230 Bangladesh
電話:895-9453
Email:karukrit@bdcom.com


●ポスターに見る日本展(1月18〜31日・ダッカ)

1月18日(火)〜31日(月)、国立博物館1階ギャラリーにて、現代日本のグ ラフィックデザイナーのポスター作品75点を通して、現代日本の姿を映し出す 展覧会「Discover Japan through Contemporary Posters」が開催されます。

□国立博物館□
開館時間:午前10時?午後5時
休館日:木曜日
住所:Bangladesh National Museum, Shahgagh, Dhaka-1000
電話:861-9396〜99

[これまで]

●北部農村インフラ開発プロジェクト完工式(12月22日・マイメンシン)

12月22日、マイメンシンにて、北部農村インフラ開発プロジェクト完工式が行 われ、堀口大使が出席しました。このプロジェクトは、北部13県の農村の流通 及び市場における流通障害を解消するため、村落市場と幹線道路を結ぶウパジ ラ道路の補修と改良を行うものです。事業総額約225億円のうち、99年に締結 された総額65億9,300万円の円借款が大マイメンシン圏5県の600キロ、アジア 開発銀行(ADB)の融資が北西部をカバーします。

●「小児感染症予防計画」のための無償資金協力(12月18日・ダッカ)

日本政府は、バングラデシュにおける「小児感染症予防計画」を実施するた め、ユニセフに対して2億3,900万円の無償資金協力を行います。12月18日、 ホセイン保健家族福祉相の出席を得て、堀口大使とユニセフ・ギアシング在バ ングラデシュ代表ユニセフ事務所代表との間で書簡の交換が行われました。堀
口大使は以下のスピーチを行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/52sp_unicef181204.html

日本政府プレスリリース(和文)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/16/rls_1218a.html

日・ユニセフ共同プレスリリース(英文)

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/pdf/PRDec18UNICEF.pdf

●第4回JUAAB年次総会・懇親会(12月17日・ダッカ)

12月17日、バングラデシュ日本留学学生会(JUAAB)が2000年9月の設立後4 回目の年次総会・懇親会が行われました。懇親会では第3期の執行委員15名の 選挙が行われ、会長にはモザンメル・ホック・ダッカ大学教授が再選されまし た。

続く懇親会はイスラム・バングラデシュ農業大学学長、ハディ・ボンゴボン ドゥ・シェイク・ムジブル・ラーマン医科大学学長を迎えて、歌や踊りの披露 も交え和やかに執り行われました。堀口大使は以下のスピーチを行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/52sp_juaab_agm171204.html

●JICA帰国研修員同窓会セミナー(12月17日・ダッカ)

12月17日、JICA帰国研修員同窓会が設立30周年を記念して、「バングラデシュ の社会経済発展におけるJICAの役割」と題するセミナーを開催しました。出席 した堀口大使は以下のスピーチを行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/54sp_jica30th171204.html

●世界遺産地域保全キャンペーン終了式(12月15日・ダッカ)

12月15日、バングラデシュ文化省考古学局及びユネスコの主催で、パハルプー ル・バゲルハット世界遺産地域保全キャンペーン及びパハルプールのテラコッ タ遺跡の修復ワークショップの終了式が行われ、堀口大使は以下のスピーチを 行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/51sp_paharpur151204.html


●ユニセフIDEALプロジェクト・ワークショップ(12月15日・ダッカ)

12月15日、ユニセフが実施してきた初等教育に対するIDEALプロジェクト実施 から培った経験を関係者間で共有するためのワークショップが開催され、堀口 大使は以下のスピーチを行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/522sp_ideal151204.html

●民間セクター開発ラウンドテーブル(12月14〜15日・ダッカ)

12月14〜15日、バングラデシュに対する主要なドナー機関である世銀、DFID、 IFC、FIAS、BEI、JICA、JBIC、JETRO及び大使館による企業活動発展のための 投資と規制(RISE)及び民間セクター開発プロジェクト(PSDP)グループは 「バングラデシュにおける投資促進と輸出競争力の為の環境と自由貿易地域」 と題するラウンドテーブルを開催しました。堀口大使は開会セッションで以下 のスピーチを行いました。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/50sp_roundtable141204.html

●日英開発援助ハイレベル共同訪問(12月12〜13日・ダッカ)

12月12〜13日に、バングラデシュの開発分野における日英協力の強化等を目的 として、日本より兒玉経済協力局審議官、英国より Suma Chakrabart
i英国国際 開発省(DFID)次官 が当地を同時に訪問し、政府、民間セクター、有識者他 とガバナンスその他の主要課題について意見交換を行いました。今回の共同訪 問の概要と評価は以下の通りです。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/041213dfid-japan_joint_visit_overview.html

日英共同ステートメント(英文・和文仮訳)は以下の通りです。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/49press_j_uk131204.html

http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/041213dfid-japan_jointstatement.html

事前の日英共同プレスリリース(英文)は以下の通りです。

http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/48press_uk_jp031204.html


[おしらせ]

●2005年度大使館休館日のお知らせ

12月29日(水)〜3日(月)年末年始休暇
1月20日(木)* Eid-ul-Azha
2月20日(日)* Moharram
2月21日(月) Shahid Day
3月20日(日) Vernal Equinox Day
4月14日(木) Bengali New Year's Day
5月1日(日) メーデー
5月5日(木) 子供の日
9月19日(月) 敬老の日
9月20日(火)* Shab-e-Barat
10月13日(木)* Durga Puja
11月1日(火)* Shab-e-Qader
11月3日(木)* Eid-ul-Fitr
11月7日(月) National Revolution & Solidarity Day
12月25日(日) クリスマス
12月29日(木) 年末休暇

(* 印の休日については月の出方により変更の可能性があります)

●新刊図書「東パキスタンの大地に挑む」のご紹介

1956年から2年間バングラデシュに赴任し、コロンボ・プラン第1号専門家と して稲作技術指導を行った川路国三氏他3名の専門家による技術指導の様子や 生活ぶりを、JICA大阪センター所長の川路賢一郎氏が編集したものです。

「東パキスタンの大地に挑む」編著 川路賢一郎 新風書房 定価1,890円 購入を希望される方はメールで、JICAアジア第二部南西アジアチームの内田氏 までご連絡下さい(受付は2005年1月14日まで)。

Uchida.Atsushi@jica.go.jp


【3】特別寄稿「Jazz in Dhaka: IKASUMI JAZZ BANDの思い出」 (国連児童基金(ユニセフ)・プロジェクトオフィサー:市川奈緒美氏)

数年前の話で恐縮だが、ダッカには日本人を中心としたジャズバンドがあっ た。その名も「IKASUMI JAZZ BAND」。

結成当初はボーカル無しのカルテットで、メンバーは加藤治(トランペット・ 日本人学校教諭)、宮前賢二(ドラムス・同)、宮前有津子(キーボードベー ス・宮前妻)、市川奈緒美(ピアノ・ユニセフ)の4人。数ヵ月後、杉野知恵 (大使館)がボーカルで加わり、バンドの名前が「I(市川)、KA(加藤)、SU (杉野)、MI(宮前)」になった。その後、小川勲(エンゼル協会・ギ ター)、デビッド・ホルボーン(世界銀行・テナーサックス)もレギュラーメ ンバーとして加わった。

リーダーの加藤は12才からトランペットを始め、大学時代は慶応大学のかなり 有名なジャズのビッグバンドで毎日ラッパを吹いていたという。ドラムスの宮 前は小学生の頃からドラムスクールに通っていたセミプロ級プレーヤーであ る。1999年1月、ダッカ赴任前の派遣教員研修会で、加藤が宮前の尊敬するプ ロドラマー神保彰(元カシオペア)のバンド仲間だったということが判明し意 気投合。ダッカで一緒にジャズをやろう!という壮大な(?)計画が持ち上が り、宮前のドラムセット一式がダッカ行きの荷物に加わった。

2000年10月。加藤と宮前の「ダッカでジャズ計画」はメンバー不足から計画倒 れの危機にさらされていた。そんなある日、あるタブラの演奏会で出会った加 藤に、「最近ジャズを聴いているんです」ともらした私(市川)の言葉がきっ かけとなり、急遽バンド活動が始まったのが12月。気がついてみたらなんと 2ヵ月後にせまった日本人会春祭りにエントリーされていた。

その初舞台に選ばれたのは3曲。宮前のドラムソロが光るカウント・ベイシー の「Cute」、ボサノバのメロディーが心地よい「イパネマの娘」、そして デューク・エリントンの定番「A列車で行こう」。

メンバー全員集まっての練習は、週末に日本人学校の音楽室を借りて行なっ た。ベテラン加藤と宮前に比べ、私と宮前妻は多少クラシックピアノの経験は あるものの、ジャズはまったくの初心者で、腕もなければ曲も知らない。宮前 妻は毎日自宅で熱心に練習を重ね、どんどんと上達していった。一方の私は自 他ともに認める大の練習嫌いで、熱血リーダー加藤が嘆くほどであった。それ でも春祭りの演奏はなんとか無事終了し、それを聴いた杉野がボーカルとして 加わることになった。小川とデビッドも何度か練習に顔を出すうちに、いつの 間にかIKASUMIの欠かせないメンバーとなっていった。

ダッカでジャズをやることの問題のひとつに楽譜の入手があった。そもそも ジャズはアドリブが命なので、プロともなれば楽譜などは必要ないのかもしれ ない。しかし、なにぶんIKASUMIはメンバーの半数以上がジャズの初心者。楽 譜は必須である。もちろんダッカにジャズの楽譜は売っていない。最初のうち は加藤が日本から持ってきた楽譜の中から曲目を選んでいたが、何度かコン サートを重ねるうち、限られた楽譜の中でレパートリーを増やしていくことが 困難になった。

そこで思いがけず重宝したのが、長年使っていなかった私の「絶対音感(もど き)」である。つまりCDやカセットに録音されたプロの演奏を、手書きで音符 に書き起していくのである。これは知っている曲を起す場合でも相当の暇と集 中力を要するのだが、ましてや複雑なジャズ独特のリズムや不協和音が続く場 合は、まるで気の遠くなるような作業である。しかしそうして起こした手書き の楽譜のひとつ、「Song For My Father」は私の一番好きな曲になった。私の 演奏するピアノソロ部分は、60年代にホレス・シルバーがブルーノートで演奏 したのとほぼ同じなのが私のささやかな自慢であった。

IKASUMIの演奏活動は通常レストラン(スパゲティージャズ等)や、外国人ク ラブなどで行なった。2002年2月には、国立公会堂で行われたバ政府主催母国 語の日記念プログラムに招待され、日本国を代表する芸(?)として、「上を 向いて歩こう」や演歌なども演奏した。その他、活動中のコンサートは主なも のだけで11回を数える。私が個人的に一番印象深かった演奏会は、ダンモン ディのアリアンス・フランセーズで行ったセッションである。狭い会場特有の 雰囲気もあったのだろう。ジャズの音を聴いて集まってきたバングラデシュの 若者や、片手にワイングラスを持ったフランス人たちと、インティメートに ジャズのノリを分かち合えたひとときだった。

2002年3月、「IKASUMI JAZZ BAND」は中心メンバーだった加藤と宮前の日本帰 国をもって約一年半の活動を終了することになった。帰国から半年後、日本で 教職に戻っていた宮前が32歳の若さで急逝した。帰国直前、ダッカ市内のレ コーディングスタジオで、思い出の曲を念願のCDに収めたのがIKASUMI最後 の演奏となった。

あれから2年以上たち、私のダッカ生活ももうすぐ5年になる。しかし今でも IKASUMIなしで私のダッカ生活は語れない。


【4】バングラデシュ案内・第16回「民俗演劇『ジャットラ』」

先日ダッカ市内のシルポコラ・アカデミーで行われた「ジャットラ」を観てき ました。「ジャットラ(ベンガル語では「旅」という意味)」は、16世紀頃か らベンガル地方の民衆の間で広く楽しまれている演劇と歌と音楽と踊りを交え た民俗演劇です。元来旅立ちの前の儀式やヒンズー教の神々を祭って行われて いた行進が発展したものと言われています。

面白おかしく誇張された動きと語り口、派手な衣装と奇抜なメイクが特徴的 で、夜10時頃から始まり、夜明けまで延々と続きます。演目は歴史、社会風
刺、昔話、神話に基づくものなど様々です。村では広場中央にステージが作ら れ、観客は四方に座って観劇します。女性留保座席が作られる場合もあります が観客は殆ど男性です。都市では他の娯楽に人気を奪われつつありますが、地 方ではまだ根強い人気を保っており、バングラデシュには現在約250のジャッ トラ団があるそうです。10月頃から4月頃まで、俳優、楽団、歌手、踊り手、 音響・照明技師、料理人等で構成される劇団は各地を転々として回ります。

アカデミーに集まった観客は、テントの外まで溢れていました。私達が会場に 着いた頃は既に物語も佳境で、音楽は聞こえてもあまりの人だかりで舞台の上 も見えません。かなり後の方からやっと見ることが出来ました。周囲の観客は すべて男性で、女性は私1人です。大体がみんなルンギをはいていました。

テントの中の横6メートル、奥行き4メートル、高さ1メートル程のステージ の上で、色とりどりの衣装の俳優が演じています。ステージ両脇には笛、ハー
モニアム、オルガン、ラッパ、太鼓等の楽団が演技に併せて賑やかな音楽を演 奏。舞台天井からつり下げたマイクで音を拾うので、音楽や台詞と一緒に観客 のどよめきや笑い声が混じりあって聞こえ、台詞は聞き取りにくいけれども臨 場感がありました。

その日の演目は昔話に基づくものでした。王様が二人の王子にサリーと指輪を 与えたが、その中には美女の絵が紛れていた。王子はその女性に恋焦がれ探し 始めるが、ある日出かけた狩りの最中で乗っていた舟が転覆。二人の王子のう ち1人はお化けの国に流れ着くも、なんとか悪い魔王を倒して王様のもとに戻 る。その後二人は探していた女性に巡り合い恋愛し、めでたく結婚してハッ ピーエンド。

恋愛シーンでは踊ったり、抱き合ったり、キスをしたり、サリーを引っ張って みたり、思いの外激しい演出がありました。とにかく、女性が壇上に上がると
特に大きな歓声が上がります。そんなとき、同時に後ろの観客がどっと前の方 に集まって行くのは、観ていて面白かったです。観客と舞台の間に間隔がない ので、興奮した観客が舞台に上がろうとしたのか騒然とした場面もありまし た。

さて、女役の中でも数人の動きはあまり女性らしくなく、遠くからは本当に女 性か分かりませんでした。私がインドの村で観たジャットラでは、女役も男が 演じていたので聞いてみましたが、女役は女性が演じているということでし た。

シルポコラ・アカデミーは毎年この季節にジャットラを上演する機会を設けて います。また、特に地方ではヒンズー教のドゥルガー・プジャやイード等のお 祭りの時期にも良く上演されます。皆さんも是非一度観てみませんか。

(大使館広報文化班・河野秀美)


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