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日本・バングラデシュ交流メールマガジン(第1号・ 2004/2/19 )
? 日本とバングラデシュの橋渡しのために ?
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□ 目次 □
【1】堀口大使メッセージ
「バングラデシュ人の親日感とバングラデシュの持つ魅力」
【2】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●「 KYOTO 2004 」観光誘致番組の放映(2月 20 日・バングラデシュ)
●ベンガル語スピーチコンテスト( 2 月 22 日・ダッカ)
●開発援助勉強会「対バングラデシュ援助と国際機関」(2月 23 日・ダッカ)
●日本・バングラデシュ経済委員会(2月 24 日・東京)
●生け花コンテスト(3月3日・チッタゴン、同5日・ダッカ)
[これまで]
●地方道路橋鋼材供与式(2月 18 日・チッタゴン)
●「アジアにおける民主主義の確立」出版記念会(2月 13 日・ダッカ)
●コミラ総合開発協会研修センター署名式(2月 10 日・コミラ)
●「人材育成奨学計画」交換公文署名(1月 27 日・ダッカ)
●参加型村落開発( PRDP )セミナー(1月 25-26 日・ダッカ)
●投資促進セミナー(1月 25 日・ダッカ)
[おしらせ]
●バングラデシュに対する渡航情報(危険情報)(2月6日)
●安全対策・緊急事態対策マニュアル(昨年 12 月)
●テロ対策セミナー(3月予定)
【3】特別寄稿「『砂と水の国』でおいしい飲み水を創る」
(川原一之氏/アジア砒素ネットワーク・ダッカ事務所長)
【1】堀口大使メッセージ
「バングラデシュ人の親日感とバングラデシュの持つ魅力」
当館メルマガ発刊に当たり一言ご挨拶申し上げます。
早いものでバングラデシュに来て9ヶ月が過ぎました。この間とくに気付きの点として2点申し上げたいと思います。
一つは、バングラデシュ人の日本および日本人に対する親しみ・信頼・尊敬です。これはバングラデシュのどこへ行っても誰と話しても感じる点です。この財産は、 1971 年末の当国独立以来、日本が政府・民間双方のレベルで親身の協力を行ってきた結果です。この成果は政府および民間の先達による大変な努力 の上に築かれたものであり、この友好関係を維持発展させることが、現在当国 にいる私たちの責務だと考えます。
縁あって同じ時期に当国に勤務し、あるいは関わることになった私たちが、仕事上、生活上遭遇する障害に対して力を合わせて克服しながら、最高に近い二国間関係を次に来る人たちにバトン・タッチしていければと考えています。
もう一つは当国のイメージについてです。昨年5月当地に来てから会った多くの外国人から一様に、当国の印象は事前の予想より遙かに良かったとの話を聞きました。おそらく当国についての事前の知識が、洪水、サイクロン、貧困と いったものであったために、ダッカの街を走る車の数や林立するビルのさまを見て、思っていたより発展しているとの良い印象になったものと思われます。
また、当国には、 1943 年の大飢饉のさまを鬼気迫るタッチで描いたアベディンや、日本留学組の先駆で深みのある画法を得意とする画壇の大御所キブリアなどによる絵画や、フォルダ・パルビン女史のラロンに代表される伝統歌謡、あるいは紀元前3世紀から脈々と続いてきたテラコッタ(粘土彫刻)などの誇るべき芸術があります。これらの異なったジャンルに共通するのは、サイクロンや洪水などベンガルの荒々しい風土がもたらす激しさ、躍動、鮮明さではないかと思います。
さらに、着任以来もっぱら週末を利用してバングラデシュ各地を見て回りましたが、マングローブの原始林シュンドルボン、世界最長の海岸コックス・バ ザール、シレットのティー・ガーデンなどの美しい自然や、パハルプール、モエナマティーなど規模においてインドのナーランダ学院に引けを取らない仏教遺跡もあります。
これらバングラデシュが持つ魅力については、外国人はもとより当のバングラデシュ人でも知っている人は余り多くはないようです。今後、これらの魅力が内外に広く知られていけば、外国における当国のイメージも改善するだけでなく、バングラデシュ人の自国に対する誇りも増していくのではないかと期待されます。これらの魅力をできるだけ多くの人たちに知って貰うようお手伝いすることも、わが国と当国の友好関係を増進する一助になるのではないかと考えています。
【2】最近の日本・バングラデシュ関係
[これから]
●「 KYOTO 2004 」観光誘致番組の放映(2月 20 日・バングラデシュ)2月 20 日(金)午後5時から 30 分間、日本政府作成の観光誘致番組が当地 STAR WORLD チャンネルで放映されます。内容は、初めて京都を訪問した米国人ビルとシンガポール人カシムが、偶然知り合った彩香の案内で京都の魅力を発見するストーリーです。
●ベンガル語スピーチコンテスト( 2 月 22 日・ダッカ)
昨年に引き続き今年も、2月 21 日のエクシェ/ベンガル言語記念日(エクシェ はベンガル語で 21 の意味)にちなんで、2月 22 日(日)午後4時から、ダッカ大学 TSC ホールにて、日本留学生協会( JUAAB )主催・大使館後援によるベンガル語スピーチコンテストが開催されます。今年のスピーチには日本人だけでなく、ドイツ、ネパール、ミャンマー、ロシア等の代表も参加し、国際色豊かに開催される予定です。また、日本人有志による歌、楽器の演奏、空手デモやベンガル人ミュージシャン等によるカルチャー・ショーも併せ行われる予定で、ベンガル語が分からない方にも楽しんで頂くようにしています。入場はフリーです。詳細は大使館(広報文化班)までご連絡下さい
(電話 8810087 、電子メール mail@embjp.accesstel.net )。
●開発援助勉強会「対バングラデシュ援助と国際機関」(2月 23 日・ダッカ)
2月 23 日(月)午後5時より大使館にて、バングラデシュ開発援助勉強会を開催予定です。今回は、当地国際機関で働く日本人職員( UNICEF 市川氏、 UNDP 安蔵氏、 FAO 大野氏、 UNESCO 宮沢氏)をお招きして、「対バングラデシュ援助戦略と各国際機関から見た日本の ODA 」というテーマで意見交換を行います。
出席される方は大使館(山川)までご連絡ください。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/040223flyer.htm
バングラデシュの開発問題に関するウェブサイトは次のとおりです。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/index.html
●日本・バングラデシュ経済委員会(2月 24 日・東京)
2月 24 日(火)、日本・バングラデシュ経済委員会・第 13 回会議が東京商工会議所にて開催されます。日本側からは野島行二委員長他、バングラデシュ側からはミントゥ・バングラデシュ商工会議所連合会 (FBCCI) 会長、ラーマン投資庁長官他が出席予定です。また、同日午後には、バングラデシュ・ビジネスセミナー及びバングラデシュ企業経営者とのビジネス交流会が開催されます。
セミナー・交流会の詳細は次のウェブサイトをご覧ください。
http://www.cin.or.jp/kokusai/international/040224.html
日本・バングラデシュ経済委員会のウェブサイトは次のとおりです。
http://www.cin.or.jp/kokusai/international/bangladesh-index.htm
●生け花コンテスト(3月3日・チッタゴン、同5日・ダッカ)
日本より中村浩之師範(草月)を迎えて、3月3日(水)午後4時よりチッタゴンのアグラバード・ホテルで、また、5日(金)午後2時30分よりダッカ・モハカリの BRAC センターで、生け花コンテスト・デモンストレーションを開催致します。ダッカではセリマ・ラーマン文化大臣、堀口大使夫妻も出席予定です。
詳細につきましては大使館(広報文化班)までご照会下さい(電話 8810087 、電子メール mail@embjp.accesstel.net ) .
[これまで]
●地方道路橋鋼材供与式(2月 18 日・チッタゴン)
2月 18 日、地方道路橋 76 橋建設のための上部鋼材(約 9.5 億円の無償資金協力)の供与式がチッタゴンの運輸省道路局ストックヤードで行われました
(アーメド道路局次長、当館紀谷経済協力班長他出席)。主要都市との連結により地方の経済社会開発と貧困削減を目指すものです。既に 10 橋が架設されて おり、今後2年以内に全ての架設が完了する予定です。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/03presssbho190204.html
●「アジアにおける民主主義の確立」出版記念会(2月 13 日・ダッカ)
2月 13 日、ダッカ大学 TSC ホールにて、ナズルル・イスラム・ダッカ大学教授著の「アジアにおける民主主義の確立」出版記念会(主賓:アサドゥ・ザマン
大学補助金審査委員会長)に堀口大使が出席し、マレーシアをはじめとするアジア諸国の経験をバングラデシュの民主主義の強化に大いに活用すべき旨のスピーチを行いました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/05sphpbook130204.html
●コミラ総合開発協会研修センター署名式(2月 10 日・コミラ)
2月 10 日、コミラ総合開発協会研修センターのための草の根・人間の無償資金協力(約 7.7 万ドル)の署名式が、シャファリ同協会代表、堀口大使により行われました。同センターはコミラの多くの NGO の各種研修に使われます。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/02pressggp110204.html
●「人材育成奨学計画」交換公文署名(1月 27 日・ダッカ)
1 月 27 日、ベク大蔵省経済関係局次官と堀口大使の間で、「人材育成奨学計画」の交換公文が署名されました。これは、1億 4700 万円を限度として、バングラデシュの将来を担う若手行政官等約 40 名を対象に、日本の大学院における学位取得等を前提とした留学に対して経費を支援するものです。現在、第3期生を選考中です。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/16/rls_0127b.html
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/news/pr/02pressggp110204.html
●参加型村落開発( PRDP )セミナー(1月 25-26 日・ダッカ)
1月 25-26 日、バングラデシュ農村開発局・ JICA 共催の参加型農村プロジェクト最終セミナーが開催されました。初日にはブイヤン地方自治農村開発協同組合大臣、堀口大使、ホセイン官房長官、田口徹 JICA アジア第二部長等による挨拶の後、海田能宏 PRDP 短期専門家より基調講演がありました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/bdmodel/prdp.htm
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sphprdp250104.html
●投資促進セミナー(1月 25 日・ダッカ)
1月 25 日、投資庁の主催により、ジェガテサン・マレーシア投資開発庁元副長官( JICA 第三国短期専門家)を招いての投資促進セミナーが開催されました(投資庁長官、輸出加工区庁長官他出席)。堀口大使からは、投資環境改善の重要性と他国の例から学ぶことの有用性を強調しました。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/en/embassy/speeches/sphboi250104.html
[おしらせ]
●バングラデシュに対する渡航情報(危険情報)(2月6日)
2月6日、バングラデシュに対する渡航情報(危険情報)の内容が更新されました。チッタゴン丘陵地域全域については「渡航の是非を検討して下さい」 (継続)、首都ダッカを含む上記以外の地域は「十分注意して下さい」(継続)となっています。詳細はウェブサイトをご覧ください。
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=012#header
●安全対策・緊急事態対策マニュアル(昨年 12 月)
昨年 12 月、当館作成のバングラデシュ安全対策・緊急事態対策マニュアルを改訂しました。安全対策の基本ポイント、当地における安全対策、緊急事態対策、当地における安全情報、大使館よりの安全情報の概要について説明しています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/content/japan1.html
●テロ対策セミナー(3月予定)
3月に「テロ対策セミナー」を開催する予定です。詳細は決定次第お知らせします。
【3】特別寄稿「『砂と水の国』でおいしい飲み水を創る」
(川原一之氏/アジア砒素ネットワーク・ダッカ事務所長)
1998 年に世界銀行援助のプロジェクト (BAMWSP) が音頭をとって、砒素汚染対策が始まった。それから6年、緊急対策から長期対策の時期に移ろうとしているが、安全な水確保の活動は、多くの試行錯誤をへて、なお納得のいく結果は得られていない。技術の問題に行政システム、社会システム、経済的な問題がからんで、簡単にはいかない。
私が初めてバングラデシュの砒素汚染地を訪ねてから、7年がたった。砒素を含むチューブウエル(管井戸)に替わる、代替水源の普及を第1の仕事にしてきた。困難な経験を通して思うのは、「安全な水」であることをわかってもらうのは難しいが、「おいしい水」は喜ばれるという単純な事実である。アジア砒素ネットワークは、柵で囲った池に水を貯え、砂利と砂のろ過装置(ポンド・サンド・フィルター)を通して飲料水を創る方法を推奨してきた。この水を 飲んだ人が「ポンド・サンド・フィルターの水はおいしい」「チューブウエルをやめてポンド・サンド・フィルターに替えて、腹にガスがたまらなくなった」という話を広めて、2キロも3キロも離れたところから、自転車をこいで汲みに来る人もでている。
ポンド・サンド・フィルターは、建設費が高いこと、池を提供する人がいないこと、乾季の末期に池の水がなくなることなど、いろんな壁にぶつかってい る。それでも「安全」に加えて「おいしい」水であることをわかってもらうことで、普及させたいと願っている。このイード休暇に、シレットで飲んだおいしい水。インドの山からくだって、ゆっくりゆっくり地下を流れるうちにうまれる、ミネラルを含んだ甘い水。あれに近い水を、緩速ろ過(スローサンドフィルトレーション)によって創ってみたいと思う。
全文は以下のサイトに掲載しています。
http://www.bd.emb-japan.go.jp/jp/mailMagazine/magann190204.html
アジア砒素ネットワークについては以下のサイトをご覧下さい。
http://www.asia-arsenic.net/
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発行:在バングラデシュ日本国大使館
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